人間不信は幽霊船で恋をする~距離感バグの鈍感二人は愛を知る~

月島ノン

エピソード1潜入

雨に濡れた戦闘服、不気味な幽霊船。そしてウイルスによって変貌した人間達。恋をするにはうってつけの場所だろう


これは人間不信と裏切者の恋の話...



「酷い雨…でも、心地いい。私みたいで‥」


手を上げて独り言を言うと


「おいおい、仲間が危険だってのに独り言たぁいい根性だな。」


皮肉混じりにラグナは言った。


二人は海の上で反応が途絶えた仲間…クライア、ナタリアの救助にかりだされ、途絶えた座標上の豪華客船ラ·タリータへ向かっている最中だ。


二人は対バイオテロ組織に所属していて、こういったことには慣れっこだ。


「さぁ、着いたぞ。ハッ、雨の中の豪華客船で人が消えるとは、まさに幽霊船ってやつだぜ。」


「これがラ·タリータ…予想以上に大きい…この大きさからするに二人は    迷子ってやつか?それとも何者かに誘拐?いや、私達を裏切っている可能性も…」


「おいおい、一人で考察か?それより入って真実を探そうぜパートナー」


「パートナーじゃない、ただの付添人。なれなれしくしないで。私、人を信用するの苦手なの。」


二人は話ながらラ・タリータへと潜入する。それが二人にとって、地獄への入り口だと知らずに…

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