第5話 コイツっ、同類?
泣き出してしまった砥部を落ち着かせて、もう大丈夫かなと思える状態までになってから、少し一人にしてやるかと思って、
「砥部、悪い、トイレ行ってくる!」
「……………………ん、わかった。」
このレストラン、最上階では無いものの、雑誌やネットで特集が組まれる位には有名なんだよな〜と思いながらカップルの間を縫って歩き、用事を済ませて戻ろうとした所で、
「あっ、失礼!」
「っ、いえ、こちらこそ……………………」
ぶつかりそうになったビッチっぽい派手目なギャル系女子と、目が合ってしまった。
コイツっ………………………………同類?
同族嫌悪とでも言うのだろうか?
コイツとだけは、相性最悪!
先に視線を逸らしたら、負け!
訳の分からない、目茶苦茶な思考が頭の中をグルグルと回り始める。
「………………………………………何か?」
ビッチっぽい派手目なギャル系女子から、地の底から這い上がってきたばかりかのような冷たい声で問い掛けられた。
「いえ、失礼しました。」
何故か、視線を外せない!
外したら、食われる襲われるっ?
恐怖を感じて後ずさろうとした所で、トイレの出入り口で邪魔になっていることに気がついて、立ち去ることができた。
何だったんだ、今のはっ?
動悸が、止まらないっ!
今迄生きてきて、初めての、感情だった。
※※※※※※※※※※
泣き出してしまった由紀を落ち着かせて、もう大丈夫かなと思える状態までになってから、少し一人にしてあげるかな〜と思って、
「由紀、ごめん、トイレ行ってくるね!」
「……………………………ん、わかった。」
このレストラン、最上階では無いものの、雑誌やネットで特集が組まれる位には有名なんだよね〜と思いながらカップルの間を縫って歩き、用事を済ませて戻ろうとした所で、
「あっ、失礼!」
「っ、いえ、こちらこそ……………………」
ぶつかりそうになった、ヤリチンっぽい派手目なチャラ男と、目が合ってしまった。
コイツっ………………………………同類?
同族嫌悪とでも言うのでしょうか?
コイツとだけは、相性最悪!
先に視線を逸らしたら、負け!
訳の分からない、目茶苦茶な思考が頭の中をグルグルと回り始める。
「………………………………………何か?」
何とか言葉を絞り出して、投げ掛ける。
「いえ、失礼しました。」
ヤリチンっぽい派手目なチャラ男が涼しい顔で睨みつけてくる。
何故か、視線を外せない!
外したら、犯される襲われるっ?
恐怖を感じて後ずさろうとした所で、トイレの出入り口で邪魔になっていることに気がついて、立ち去ることができた。
何だったのよ、今のはっ?
動悸が、止まらないわっ!
今迄生きてきて、初めての、感情だった。
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