14日後に死ぬリカについての僕の記録

オーバエージ

第1話 リカについて

途中で泣いてしまったらごめんなさい。

でも。

何と言ったらいいか自分でも良く分からない精神状態にあって、簡単に言えばパニック状態に今あるんだ。

どうしてこうなってしまったのか。なぜリカがあんな目に遭わなきゃいけない?

2人は上手くいっていたと思っていたのは幻想だったのか?いやうまくやってたじゃないか。

お気に入りのスキニーパンツの話も聞いたし、蛇柄の服の話だって聞いた。へそ出しルックの話だって聞いたじゃないか。ギタリストだから付け爪には興味ないって話だって、パフェが好きな事だって。沢山いろんな話をしたじゃないか。

彼女は常にアグレッシブだけど、もろい人だった。

どうなってるんだよ全く。そう考えたら身勝手でもあるじゃないか。僕を、皆を置いてくなんて。

何もできない自分がいる。どんなに泣いてもリカは帰っては来ない。救急車が今頃来たけど、もはや何にもできやしない。せめて亡骸だけでも見つかればラッキーだ。

リカの色んな面を見て来た14日間だったけど、ふと気づいた事。

リカは何かを自分の対象に置いて、自分がちっぽけな存在だって事をいつも言っていた気がするんだ。

もしそれが原因だったなら、なぜ僕に悩みを言ってくれなかったんだ。僕が12歳だからか?役不足だったんだろうな。そうじゃなきゃあんな事しないはずだ。

とにかく不安を色々抱えていた。そうとしか今の僕には分析できない。『分析』、陳腐な言葉だ。

この暑い夏。リカと初めて出会って今に至るまでのたった14日間を記録に残そうと思う。そして思うんだ。どれだけ自分がリカの事を好きだったのかを。そうする事ぐらいしか僕には出来ないのだから。

こんな事があってもなお、打ち上げ花火は止まらなかった。

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