私のオカシナ家

@noahmaru

第1話 引っ越しの日

 

小学一年生の入学前に、突然引っ越すことが決まった。

子どもながらに住み慣れた街や家を離れることは、とても寂しく不安だった。


友達とも離れて新しい土地に行くのだ。

「行きたくない」その一言につきる。


しかも引っ越し先は祖母が住んでいた家を譲り受けた為、広さだけはある年季の入ったボロ家であった。


移動中の車では、兄弟で部屋の振り分け会議をひたすら話していた。そんな話しをするうちに少し新しい家が楽しみになってきた。


新しい家に入るなり、玄関にお札が3枚貼ってあるのがなんとも不気味であった。

母に「お化けでるんかねー?」と聞くと

「ばあちゃんの趣味やろ」と明るく言うので

なんの根拠もないが内心ほっとした。


家の間取りは、

まず入って廊下左すぐトイレその先に風呂場がある。突き当たりキッチン。

風呂場をでてすぐに階段。

右に行けばリビングと居間がある。

二階建ての木製一軒家だ。


夜になり、引っ越しの片付けもひと段落して

寝る準備を始める。

私は急に不安が押し寄せてきたが、その日は疲れて寝た。


これからここでの生活がはじまる。


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