第12話 苦労人

 我が家は、今絶望的に金がない。


 理由は明白、あいつらのデートだとか、指輪だとかが100を占めている。特に指輪! 高すぎだろ。


 幸い、俺の趣味は読書ぐらいしかないため、俺のために使われる金はほぼ0。あいつらに比べたら小銭にも満たない。


 じゃあ、その金を誰が、どこで、どうやって稼ぐのかはご想像の通り、


「俺が、会社で、仕事を一生懸命やって、体が動かなくなるまで働いて稼ぐんだぁぁああぁああぁぁぁぁぁ………!」


「うるせぇ。」


「佑馬ぁ…… 独身で、貢ぐ相手もいなくて、それでいてゲームっていう趣味があるてめぇーには分からねぇ悩みだぞ、コラァ!」


「はぁ…?」


 もう~ なんで俺はあいつらなんかに貢いでるんだろう…?


 はぁ~…… ヤバいって… 諦めていいかなぁ…? もうあいつらに丸投げしてもいいかなぁ…?


 だめだ。それは俺自身が許さない。


 玲羅はパートか何かしてるし、美空もバイトとかで働けないことはないだろうが… そんなのたかが知れてる。


 あいつらが結婚して、子供作ったら…… さすがにデートはしないよな…? 待てよ、子供の教育費に、あいつら(と俺)の食費に、俺が4んだときのための貯金。


 さらには、俺の老後の資金も考えないといけない。


 過労死しないためにも色々ケアしなくちゃいけないし、


 クヮ~(?)


 しんど過ぎる~!


 あいつらのせいで俺の生活がぐっちゃぐちゃ。


 離婚して、慰謝料請求して、それで普通に働きながら楽に生きたい……


 いや、でもなぁ。あいつらを間近で見れる立場は維持しときたいし……


 なんかなぁ。


 色々悩んでいると、一人の女性が話しかけてきた。


「じいじ! 金くれ!」


「俺の台詞だ。」


 こいつは、根木彩ねぎ あや。俺の…まぁ…先輩にあたる人物だ。


 と言っても背が小さくて、佑馬と並ぶと、アリみたいになる。


 それに先輩と呼びたくないほど尊敬できない。


 敬語? ムリムリ。


「うー。」


「なんだよそれ……」


「というかさ、なんでいつもよりやる気でてるの?」


 そんな露骨だったか…?


「いやまぁ、かくかくしかじかで—————」


「「馬鹿なの?」」


 そうだよなぁ……… 俺もそう思う。こんなことしてる俺は馬鹿。



~あとがき的なもの~

 フレンズが増えましたね。

 今回は幹隆が馬鹿なことが再確認されました。

 「なんで幹隆は自分の幸せを願わないのか。」百合に溺れすぎて、頭おかしくなっちゃったんです。

 このまま幹隆には過労死せず、2人に多額の金を貢いで行って、2人の幸せを願い続けて欲しいですね。

 それではまた次回お会いしm ……待って、普通に最初の挨拶忘れてた。…いいや。

 それではまた次回の“あとがき的なもの”でお会いしましょう! 終わり‼

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