ストーカーちゃんをストーカーしてみた

ここなっちゅ

第1話 ストーカーちゃんをつけてみようかな

 最近、誰かにつけられている気がする。


 こう自分で言うのもなんだけど、私こと白浜瑞季しらはまみずきは、トップモデル級の容姿と抜群の運動神経に鬼才とよばれている頭脳、その上に現役JKのコミュ力を合わせているから、とにかくモテるのだ。それはもう、毎日男女問わずに愛を囁かれている。


 だからストーカーが現れるのも不思議ではないのだが……この子、バレバレなのだ。

 

 以前、私がハンカチをうっかり落とした時なんて、律儀に拾ってきてくれて「あ、あのう……落ちてました、です……ポッ///」って、まじ天使!

 え、もはや隠すつもりないの?ってくらいバレバレなのだ。


 私なんて、親友に「瑞季の後ろにいつもあの子がつけているけど、これってストーカーじゃない?」って言われるまでストーカーと思えなかった。

 

 おそらく本人はバレていないと思っている……なにそれ、天然カワよっ!!


 そういうこともあり、私は最近ストーカーちゃんのことが始めているのだ。






「そうだ!向こうが私をつけているのなら、私があの子をつけてもなんの問題もないようね??」






「いや問題しかないわ!」ベシンッ「あいた」


 そう言って私に暴力を振るうのは親友の篠川しのかわみつね。容赦無く私の尊い頭を叩いて、説教をし始める。


「全く、どんな頭をしたらそんなことを思いつくのやら。瑞季はもうちょっと常識っていうものをね……


(最近のみつねちゃんはほんとにうるさいなぁ……あれ?昔からだったかも??)


……ってちゃんと聞いてるの!?」ガクンガクン


「わわわわわ、きいてます、きいてますって!肩を強く揺らさないでぇ、酔ぅ......」


「それじゃ、私の話を聞いて今はどう思ってるか言ってみて!」


「みつねちゃん......」ジッ


「え、え?あ……な、なに、かな///」ドキドキ






「生理来たの?」






「…………」




————シュウウウウウ


 え、何?なんか周りの温度が急に冷えてきたのですが……




「こ、このばかーーー!!」




 それからみつねちゃんは三日間話を聞いてくれませんでした。レインも全部既読スルーです。




いや、既読すんのかい!!








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