ファンタジー・ダスト青春記 ~或る目に映るは夢想幻影~

イズラ

第1章:Esper's evil eye

<プロローグ>不滅の目

 ――暗い暗い真夜中の中


 ――十字路に浮かぶ紋章


 ――月をも照らす眩い光


 ――現れる光の天使


 ――天使の安らかなささやき


 ――目覚める魔力


 ――舞い上がる妖力


 ――降り注ぐは超能力エスパー


 ――目はゆっくりと開いた。


 それからは、何事もなく時間が流れた。

 私は ただ三角座りをして、真っ黒の空を眺めていただけだった。

 私のしたことは、何も間違ってはいない。

 これほどにも腐れ切った世界、少し改変したくらいで”わる”訳がない。

 それでも、不安はあった。

 —―誰かが自分を殺しに来るのではないか。

 力さえ持っていれば、たった一匹の天使を殺すくらい容易たやすいはずだ。

 そうなれば、私は何も果たせないまま、”完全に消滅”することになるだろう。

 ……でも、大丈夫。

 私には、「とっておき」があるから。

 だから、私は死なない。

 私は、死なないのだ──。


 ──第1章:Esper's evil eye

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