第18話 どうすれば高野悦子さんは自殺しなかったのか

大学日本拳法をやればよかったのです。

これは冗談ではない。


高野悦子さんは「二十歳の原点」昭和44年6月15日の日記の中で、

◎ 様々な大学闘争・市民運動における「違和感」を感じていた。

◎ 孤独について、愛について、戦いの中に答えを見いだそうとしていた。

機動隊に殴られることで「何か精神的な境地(究極の精神的安心状態)に至ることができるかもしれない」という期待感を持って学生運動に参加していた。

  彼女は人間として、本能的に「戦うこと」、具体的には「殴り合うこと」の中に、「真面目で真剣で純粋な(6月16日)彼女の心」が到達すべき真理・真実を見い出すことができると、知っていた(強い期待を持っていた)。


◎「独りであること。未熟であること。」これが高野悦子さんの20歳の精神的原点(出発点)であり、その為に「自らの創造的な闘争を行ないたい(P.204)」というのが、彼女の自殺の数日前における意志であり、彼女の遺志となった。

  高野悦子さんの自殺とは、「自らの創造的な闘争を行なう」ことであったのではないでしょうか。恋人というよりも本当の仲間がいれば、「生きて創造的な戦い」ができたのですが。


◎ 大学日本拳法における創造的戦い

私たち大学日本拳法人が、「自らの創造的な闘争を行なう」という彼女の遺志を継ぐとしたら、自殺ではなく大学日本拳法的なる「創造的な戦い」を実行することです。

高野悦子さんのことをご存じない大学日本拳法人であっても、

早い話が、その一例として、もし、あなたが現在大学日本拳法部員であったなら、かの慶應義塾大学日本拳法部における「エンジョイ大学日本拳法」の如き「創造的大学日本拳法」を目指すことです。

「Note版 早稲田と慶応 V.3.1」より抜粋

<引用開始>

2020年・2021年の慶應義塾大学日本拳法部の試合映像(大商大VS慶應義塾大学)

<大商大新聞部のYouTubeでの動画>

○ 2020全日本学生拳法選手権大会 大阪商業大学vs慶應義塾大学

https://www.youtube.com/watch?v=nm7zSmnaSxM

○ 2021全日本学生拳法選手権大会 大阪商業大学vs慶應義塾大学

https://www.youtube.com/watch?v=-QJJhHQdMK8

  慶応大学の拳法というか拳法の追求の仕方というのは、一種マニアック(凝り性)と言えるほど、自分(たち)の拳法を「創り出そう」とする意志が強い(と私は感じました)。  良く言えば個性的、たまに行きすぎる人がいて、そんな人はナルシスト(自己陶酔)的なスタイルなんですが、見ている方は楽しめます。

 「自分の拳法・自分のスタイルを創造する」ことに、楽しみと意義と成果を見い出そうとする。優勝トロフィーという権威以上に、本当に自分で自分に満足できる域に達することに至上の喜びを得る。ノーベル賞だのアカデミー賞だの、総理大臣賞だとかギネスといった「世間の承認」なんて気にしない。司馬遼太郎の名作「坂の上の雲」における主人公(たち)のように、(学生時代は)白い雲だけを見てひたすら坂を上る(勉強する・部活する)ことが許される(学校)環境というのは、幸いかもしれません。<引用終わり>

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「20歳の原点」再訪 V.6.1 @MasatoHiraguri

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