第34話 絆

"海さんが 言ってたのは この事だったと...


あの時 誰も信じられなくなったら どうする?って 海さんに聞かれて それには きっと理由がある そう思ってた......ユミさんの話を聞いて


誰も信じられないとか そう言うのじゃなく


ただ......皆に 申し訳ない気持ちで 一杯だった......たくさんの命が なくなってしまった 事実がどうしようもなく 僕を孤独にさせる......




あれから 僕はなんだか 一人でいる事が 自然と増え 皆との距離が 取れなくて 少しづつ心が離れた矢先


寝込みを 討伐部隊に襲われ 僕を逃がす為に


海さん リョウさん そして、ユミさんが 捕まってしまった......


僕は ウタに乗り 夢中で 逃げた......一人で




ここまで 情けない自分に 吐き気がする程 嫌気がさすのは 初めてだった。


本当に 一人になって......どれだけ 皆に支えてもらってたか......こんなにも一人が 怖くてたまらないなんて......情けない......


罪悪感で ただ逃げてるだけの ちっぽけな...


僕は 絆を取り戻したくて...ただただ 夢中で


ウタに乗り 討伐部隊を 追いかけた...




僕だって ユミさんやリョウさんが 教えてくれた戦い方を 知ってるんだ......弓だって引ける


絶対に 皆を助けられる


何度も心に 自身をもたせ ウタの嗅覚を頼りに急いだ


山を抜け 街に出た辺りで 討伐部隊が 黒のワゴン車1台と 馬六頭に乗って 移動中なのを発見!


僕は ウタの鍛えた体を信じ 馬六頭の横に周り


弓矢で放てる距離をとった......100メートル


この距離なら 殺傷できると確信 山にこもって 修行した時に 比べれば 障害物も少なく 道も平坦だ 気付かれた時の事を考え 素早く矢を射る


建物と建物の間から 見えるタイミングを 自分の呼吸に合わせ 弓矢を放つ......


1頭の馬が倒れ それに巻き込まれた 馬も倒れ


残り4頭......油断はできない 手に2本の矢を持ち 素早く2本を放つ 1本は外れ 2本目は命中


それに巻き込まれた馬は 次々と倒れた。


残り1頭......だったが...バレた...


物凄い勢いで 僕の方に 馬を走らせ 迫ってくる




僕はウタの足を止め 迫る討伐隊を 乗せた馬の頭部を 弓矢で射る......頭部に命中!


馬は一瞬で 足が縺れ 討伐隊は 落馬した。




僕は急いで ウタを走らせ 黒のワゴン車を探した。




約200メートル 僕は 黒のワゴン車の 後ろに周り 弓矢を放つ タイミングを図ろうと......


思った時


黒のワゴン車が急に 蛇行し 縁石に乗り上げ 横転した......

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