第32話 他国

"これまでは この国に独裁者が 突然現れ 支配され 未来のために 反逆者となって ユミさんやリョウさん 海さんと共に 仲間を探し 戦うと思ってた......


その為に 僕の父は死に 母も生きているか 分からない 状況だと......山田さんたちも...




想像以上に 多くの人が 無惨な死をとげ


僕たちは 普通の日常が 送れる未来の為に 戦ってると 思ってた......宴までは......




ユミさんの あの言葉を 耳にするまでは......




21年前......


渉わたる33歳の時 リーズデンベル国


国王シリターリッカルの元で表向き執事で 裏で貧しい人々を 国外に逃がす 活動を 行っていました。


リーズデンベル国は 独立国で 国王シリターが


国を支配し 人々は 無理な労働や 飢えに苦しみ辛い日々を 送っていました。


渉は そんな苦しむ 人々の為 国王シリターの 暮らす城に 潜入し 執事として 働きながら 任務を遂行していました。


無事 全ての人々が 国外に逃がす事が できたら任務終了のはずが 渉の任務が 国王の耳に 入ったとの 知らせを受け 渉自身の命が 危うくなり


任務続行できず 終了となる




しかし、渉は 城で暮らす 国王の息子 シリターリク当時2歳と 国王の息子のお守り役 ユミ当時7歳を 残して帰国する事ができず


国王の息子を 誘拐しユミを 連れて帰国




それが 今のリクとユミさん


渉は リクが 虫一匹も殺せない 優しい子だと分かっていました。そんな子を このリーズデンベル国に残せば 国王シリターのように 人を人とも思わない 恐ろしい人間に 変貌させられてしまう


そうさせるべき子ではない......そう とっさに思い誘拐してしまった......


そして、ユミも幼いながら 親も亡く 特殊訓練を受け リクの側で ずっとリクを守ってきた...


そんな 健気な子を 見捨てては 帰国できず


ユミの承諾をへて 帰国しました。




帰国してからは リクを 婚約者 春はるに預け


リクの身元を隠し育てた


ユミは 特殊訓練を受けた 能力を活かす為 渉と共に 身元を隠し 特殊部隊に 最年少で所属し


海外で 主に活動を 行っていました。




渉 ユミ リク 春は 身元が明らかに ならないように 全てを抹消したはずが......


7年前


リーズデンベル国の 国王シリターの耳に入り


リクの兄 シリタールクルを この国に 送り込んだ


それが 今のこの国のトップ 独裁者となって...






ユミさん もう止めてくれ......僕が...腹が立つのは......本当は ユミさんじゃない...


僕自身だから......"


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