第15話 狩人

"今日は 弓の訓練も 兼ねて ユミさんと 狩人に行く事になった。


僕は まだ10回に1回 的に当たれば 良い方なので 狩人となると さすがに 無理があると 話したが ユミさんいわく 実戦が一番 大事だと......どんなに 的に当てようが いざと言う時に 当てられない 動けないじゃ 自分も相手も 危険に陥る 死にたくなければ 実戦あるのみ......と 僕を挑発するし 山田さんは 笑って 呑気に


「たまには 肉も食べたいのぅ」


他の人たちまで 相づち打つ始末


イヤイヤ......それが プレッシャー なんだけど......それでも やっぱり ユミさんの 言う事には 一理あるし 僕も早く 役に立ちたい 気持ちも強く 何より ユミさんに 認めて もらいたかった。


ユミさんが


「山田さん 一週間 留守にするけど みんなの事 頼む!何があっても 決して ムチャはするな!命が大事だ。じゃ、行ってくる!」


そう言うと リュックに 弓を入れ 山田さんが作ってくれた 弁当を持って


「いくぞ!」


と、僕の肩に 気合いを入れる。


何故か 僕も 気合いが入り 山田さんたちに 見送られながら ユミさんと一緒に 山へと出発した。


また、ユミさんと 山へ行くとは 思ってもなかったけど 何故か 嬉しいのと 緊張が重なって 何とも言えない 感情で 胸が高鳴るのが 分かった。


僕は ユミさんに 悟られないように 後ろを歩く




街を 出発してから かなりの時間 歩いたのか 最初の 気合いが 持続できなくなった......それなのに ユミさんは 息も切れず スピードも変わらず 何処に そんな体力が あるのか いまだに謎だ。


「ユミさんは 疲れたり しないんですか?」


「もう疲れたのか?」


「えっ!?いや......まぁ...少し...じゃなくて 全然 疲れてないように 見えるから...」


ユミさんは ため息を ついて


「日々の 鍛練が違う!」


言い切られて 後悔に襲われた。


ハァ〜 聞かなきゃ よかった......自分で 墓穴を掘って 凹んでる......




凹んでる間に やっと 山の入り口に 到着


ここで 一週間 修行するんだと もう一度 気合いを 入れ直した。"


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