第13話 仲間
"ユミさんは ゆっくりと優しく お婆さんを 腕から下ろし 立ち上がると
「何もできる事がない?何も しなかったの 間違いじゃないのか?ただ 死ぬのを待つだけ?なら なんで パンを食べるんだ!食べなきゃ死ねるぞ!なんで 私に そんな話をするんだ!じいさん 答えろ!本当は 戦いたいんじゃないのか!歳を出しに使うな!私より 長く生きた 知恵も経験もある!このまま ただ死ぬのを待つなら 未来を変えるために その残りの命を使え!クソジジ!」
僕も おじいさんも 目が点に......そして
「ワッハハハ...ハハ ハァ〜久しぶりに 笑ったわい!若さは いいのぅ。そうか...わしらにも できる事が あった見たいじゃのぅ。」
「当たり前だ!」
ユミさんの 一言で
おじいさんの目は うっすらと 潤んでた...
僕とユミさんの 拠点を この街の 診療所に暫く置くことに
あの時 ユミさんが あんなにも 感情を乱したのは 初めて見たけど なんだか おかしな事を 言うけど 僕は 嬉しかった......人間的な一部を 見れた事が 本当に 嬉しかったのを 覚えてる。
あれから数ヶ月がたち その間にも 亡くなっていった 人たちは 何十人と増え 毎日が 絶望と希望の狭間で 何度も何度も 心が折れたけど......それでも 諦めなかったのは ユミさんが 僕たちの光になって くれたから 今がある。 僕は 毎日 ユミさんに 体術を 教わりながら 日々、鍛練し いつか ユミさんを 守れる位 強くなりたい。
ユミさんには 内緒だけど きっと......百万年早いと言われるだろう......。
あの時の おじいさん 今は山田さんって 呼んでる。山田さんは やっぱり すごい人で 何もない時代を 知っているから 武器を作ったら ピカイチであの時 何もできる事がない なんて 言ってたとは思えない......今は 山田さんが 居なきゃ 武器が作れない程に......そして 山田さん だけじゃなく 他の人たちも 徐々に お互いの 知恵を出しあい 僕たちと共に 未来を見てる 仲間だ!"
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます