第14話 徹夜のジャイアントモンキーハンティング
ジャイアントモンキーばかりを狙い狩りを始める。今度はジャイアントモンキー3体だ。
「エド、三体はヤバいぞ!」
フレイアが叫ぶが
「俺はお前の強さを信じる、さっきの力のポーションで感じた物をここで試すんだ」
「わかった!エドが言うなら間違いないな!」
さっそくバッシュと炸裂音がするとフレイアのクリティカルが決まる。
ゲーム世界だと与えているダメージがメッセージウィンドウに表示されるのだが、ここにはメッセージウィンドウがないのでどのくらいのダメージが入っているのか全くわからない。
「やったエド、ジャイアントモンキーを一撃だぞ」
そりゃ力パラメーターが一気に15上がっている、通常ならレベル5アップ相当だ。
「インテグラはファイアの上位版で攻撃してくれ!」
「久しぶりの魔法攻撃ですわ」
インテグラからファイアアローの魔法が放たれると、ジャイアントモンキーに炎の矢が突き刺さるが倒しきれない。
続けてセレスにスリープの魔法をダメージを受けていないジャイアントモンキーにかけてもらう。
上位版のオールスリープが使えれば良いのだが、まだレベルが足りずに習得できていないので、とにかく一匹だけ眠らせる。
「まかせろっす!」
『神に願う、目の前の脅威から我らをお守りください、スリープ!』
スリープの魔法が発動すると、ジャイアントモンキーは眠ってしまった。
そして俺の攻撃でジャイアントモンキーを攻撃するも、まだ倒す事はできない。
続けるようにメイアの攻撃へとなり、メイアにはダメージが入っているジャイアントモンキーを攻撃してもらうと、二番目のジャイアントモンキーを無事に倒した。
二ターン目に入り、フレイアのクリティカルが入るもジャイアントモンキーを倒す事は出来ない
「個体差やダメージの入り方に差があるんだろう、続けていくぞ!」
さらにインテグラがファイアアローを放つと、ジャイアントモンキーは炎の矢の直撃を受け倒す事に成功したのだった。
「このレベルでジャイアントモンキー三体を二ターンで倒せるなんてすごいゾ」
「フレイア姉、もっとびっくりな事があるっす」
「えっ?もっとびっくりな事?」
「これを見るっすよ」
セレスが持っていたのは貴重アイテム 力のポーション三個だ。
「えっ、力のポーションを毎回落とすのか?信じられないゾ」
続けるようにフレイアに一本、次に攻撃力の強いメイアに二本使う。
「こんな貴重な物を私が貰えるなんて、大丈夫なのか?」
「エドが決めた事っす、私とインテグラは魔法職だから気にしないっすよ」
これでフレイアとメイアが一撃でジャイアントモンキーを倒せるようになったはずだ。一気に討伐が楽になる。
続けるように、ジャイアントモンキー探しが続いた。
途中で他の敵が出てくるが、面倒なので撤退を繰り返す。
なんで倒さないのかと聞かれたが、今は俺を信じろとジャイアントモンキー狩りを続けた。
・・・・
「エド、さっきからおかしいぞ、ジャイアントモンキーが力のポーションを落とし続けるぞ」
「勇者スキルだ、気にするな」
さっきからずっと連続で力のポーションをドロップするジャイアントモンキー。
さすがにみんな異常だと気が付いた。
「これって勇者スキルって訳じゃないっすよね、勇者スキルなら他の勇者だってこのあたりに居て、力のポーション集めをしていてもいいのに、私たちしか居ないっすよ」
「気にしたら負けだ、勇者スキルだ」
「そういう事にしとくっす」
半ばあきれ顔の仲間達だが、全てが良い方向に進んでいるので行動を否定する者は居ない。
夜になると魔獣フィーバーになるが、とにかくジャイアントモンキーだけを狙う。
既にクリティカルでもなくてもジャイアントモンキーなら一撃で倒せる状態にまでなり、インテグラとセレスも物理攻撃でジャイアントモンキーを倒せる状態にまでなっていた。
「私たちはどうしたのでしょう」
「魔法職っすよ、力はほとんどないはずっす」
疑問に感じながら、とにかくジャイアントモンキーを倒し続け、六日ほど寝ずに戦い続けた。
「頭が変になりそうっすよ」
「エドお兄ちゃん、HPは減ってないのに頭が回らなってきたのだ」
「俺もおかしいな徹夜明けのゲームを思い出すよ」
「ゲームってなんの事なのだ?」
現在のレベル
エド LV15 ちから250
メイア LV14 ちから216
フレイア LV18 ちから225
インテグラ LV12 ちから208
クリスティーン LV13 ちから210
となっている。
俺だけ「ちから250」にしたのはこのゲーム255がステータスの最大値とされているので、255以上になった時の動作がどうなるのかわからないからだ。
俺の記憶だと レベルアップ時は 0ポイントアップと表示され
特殊なポーションを使うと繰り上がってゼロに戻ってしまう仕様だった。
この裏技を使って、最強キャラを育成する化け物じみたプレイヤーも存在している。
知力をゼロの状態でレベルアップするとレベルアップ時にMP最大値が爆上がりするなんてバグまであったからだ。
「エド、とりあえず鉱山の街で休もう」
フレイアが疲れ切った表情で言って来たので鉱山の街に戻り、宿に入るのであった。
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