第68話 ドラゴン
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ラギア
性別:雌 種族:ドラゴン(魔物) 年齢:187歳
Lv 40
HP 4000/4000
MP 4000/4000
ATK 4000
DEF 4000
AGI 4000
INT 4000
LUK 4000
固有スキル
咆哮・威嚇・生存本能・魔の境地・守護神・叡智・サイボーグ・炎熱操作・戦士の誓い・透過・明鏡止水・???
武技スキル
刀剣術:Lv.MAX
体術 :Lv.MAX
魔法
全属性魔法
装備
黒衣一式(神級)
魔爪トゥパク(上級)
称号
竜神の加護・耐え忍ぶ者・巡り会いし者・羽ばたく者・傅く者・恋する乙女・従者の心得・武神・魔神・魔物キラー・盗賊キラー・短気
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竜神の加護
竜神アマルの加護。ATKの値に補正。
耐え忍ぶ者
長い間続く苦痛を耐え忍んだ者に贈られる称号。全ステータスに補正。
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私はラギア。シリスティラビンにある特級ダンジョンでボスを務めていたドラゴンである。ダンジョンによって生み出されてからというもの、毎日、同じ場所にて冒険者と呼ばれる者達を待ち構える日々。しかし、待てど暮らせど、一向にやってくる気配はなく、遂には自分1体で時間を潰すプロと化してしまった。そして、その日も同じ日常を過ごす筈であった。あの方達がやって来る、その時までは…………
「お前がラスボスのドラゴンだな?」
「ん?お前達は一体……………」
「俺達はこのダンジョンを制覇しに来た冒険者だ」
「なんと……………そ、それは誠か?」
「ああ」
「………………」
「ん?どうした?」
「うおおおおおっーーーーー!!」
「うわっ、ビックリした。一体、何なんだ?」
「苦節100何年…………お前達、冒険者をどれ程待っていたことか……………わ、私は今日という日を決して忘れないぞ!」
「何だ?もしかして、泣いているのか?」
「な、泣いてなんかない!こ、これは…………目にゴミが入っただけだ!!」
「まさか、そんなお約束な台詞を吐く奴がいるとはな」
「う、うるさい!本当のことだ!」
「じゃあ、俺達がやって来て、お前はどう思うんだ?」
「嬉しい!!」
「そうか。それで思わず、嬉し泣きをしたんだな?」
「そうなんだよ!だって、今までずっと一体ぼっちだったから、お前達と会えたのが嬉しくて……………って、計ったな!許さないぞ!」
「騒々しい奴だな」
「シンヤさん、それを言ったら野暮ですよ。きっと初めて誰かと会うことができて、はしゃいじゃってるんでしょう」
「いや、どちらかというとお前の方がはっきりと言っちゃってるからな?俺でも言わなかったことを」
「お前達、さっきから私を馬鹿にしているんだろ!もう許さない!今すぐにボスとしての役割を果たし、私の恐ろしさを思い知らせてやる!!」
10分後……………
「ぐふっ……………」
「で?お前の恐ろしさを…………何だって?」
「す、すみませんでした!!ま、まさか、こんなに強いなんて」
「いや、お前の身体もかなり硬いぞ。初めてだ。魔力を纏っていないとはいえ、俺の刀が弾かれたのは」
「いや、それは単にかなり力を抜いて振るっていた為だ。それにしても計算違いだ。そして、実に私は浅はかだな。特級ダンジョンのそれも最後の階層に辿り着く者など、只者な訳がない。それをなぜか失念していた」
「…………これから、お前はどうするんだ?」
「どうするとは?」
「俺達がここを去った後、また今までみたいにいつ来るかも分からない冒険者を待ち続けるのか?」
「…………そうだ。仕方がなかろう。それ以外の生き方を私は知らないのだから」
「だったら、俺達と一緒に別の生き方をしてみないか?」
「は?」
「俺達と共に来いよ。こんなところに閉じ込められていないで」
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「あれから、まだ1ヶ月も経っていないのか。なんだか随分と昔のことのように感じるな」
私は現在、シンヤ様からの大役を仰せつかり、絶望の森へとやって来ていた。あの憎きグリフォンと一緒の内容というのはものすごく気に食わないが、ここで奴を出し抜けば私への評価も爆上がり。グリフォンなんかよりも私の方が頼られる可能性が高くなる。
「絶対に負けないぞ」
私は気合いを入れ直すと目的地へと飛んでいく。絶望の森の奥地、その東部。そこに目当ての魔物がいるのだ。
「"角馬"ユニコーンよ!話がある!出てきてくれないか!」
「何ですか、騒々しい…………貴方はまさか"黒竜"!?」
「ああ、そうだ。いきなりで済まない。シンヤ様から、あることを任されてしまってな」
「はぁ…………それで私に話とは?」
「ああ。単刀直入に言おう……………"角馬"ユニコーンよ。この地を離れ、シンヤ様の下に付く気はないか?」
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