夕立の川

さめざめと わたしと天の慟哭に

雷鳴すらも耳塞ぎ

お天道様は 他所でやってと

雲のカーテン ぴしゃんと閉める


めんどくさがった暗闇は

隠すほどには集まらず

みっともなく腫らした眼は

自前の鏡の水面にうつる


くりかえし くりかえし

さめざめ さめざめ さめざめと

流す わたしと天の涙は

しだいに川へと姿を変えて


報せとなりて 走りゆく

悲しみが

悲しみが

理由を忘れまいとする


染みこむことなく傷痕になる


耳塞ぐあなたにも

夕立に濡れたあとがある






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