第8話 魔王城に滞在したよ
僕とナイはトカゲ兵士に客室に案内された。
部屋は広く豪華で居心地が良かった。
お腹が空いたので、トカゲ兵士に夕食を持ってきてとお願いをする。
部屋の中でナイに首ちょんぱを上手にする方法を教えていた。
「ナイ、この向きで短剣を振りぬくと脊髄の間に入って綺麗に切れるんだ。」
「あい。ご主人しゃま。こうでしゅね?」
そうしてナイに指導をしているとドアからノックが聞こえ、食事の案内が来た。
「キミヒト様、魔王様がご一緒にお食事をされるそうです。ご案内致します。」
僕たちは、案内の兵士に付いて行き、食事の間まで来た。
座席まで案内してもらい、僕たちは着席する。
ラークと骨宰相も同席している。他にも数名が着席している。
暫く待つと魔王が来て上座に着席した。
「色々と聞きたい事があってのう、夕食に招待したのじゃ。
まず我の名は魔王メビウスと言う。」
「ふーん。それで?」
「魔国の事はどこまで知っておる?」
「王国で魔王が復活したとだけ聞いた。あとは知らない。」
「そうか。我は復活したのじゃなく、準備が整ったのじゃよ。王国へ侵略のな。」
「ふーん。それで?」
「そ、それで王国へ降伏勧告にラークを向かわせたのじゃよ。」
「ねえ、ご飯はまだ?」
「ナイもお腹がすいたでしゅ。」
「も、もう少しすれば前菜から運ばれてくるので、待っておくれ。」
「それで話は終わり?」
「い、いや、王国は降伏せずに徹底抗戦をすると返答しおった。
我らは数日後に王国へ進軍をするのじゃ。」
「あっそ。ナイの腕は作れた?」
「い、いや、まだ出来ておらぬ。進軍の準備が忙しくての。
その後になりそうなんじゃ。」
魔王の返答を聞いて、僕は怒った。
ラークがナイの腕を作ると約束をした。それを後回しにすると魔王は言ったのだ。
「おい、お前、今何と言った?ナイの腕を後回しにするだと?死にたいのか?」
「い、いや作らぬとは言っておらぬ。進軍の準備で人手が足りないのじゃ。」
「じゃあ、進軍を後回しにしろ。それと今すぐ金を持って来い。
これも約束した内容だ。」
「か、金はすぐに用意させる。誰か金貨を持ってこい。」
魔王は従者に声を掛け、金貨100枚を持ってきた。
「何だこれは?お前たちの命は金貨100枚の価値なのか?」
「い、いや、重いので何度かに分けて持ってきてるのじゃ…
誰か、残りの金貨を持ってくるのじゃ」
「これで支払うと言った金は全てなのか?」
従者があと金貨900枚を持ってきた。全部で金貨1000枚になった。
「そ、そうじゃ。これで全部じゃ。」
「そうか、逆に俺が金貨1000枚を払うからお前たちの命を寄越せ。
兵士を含む全員の命だ。」
「貴様ぁ!黙って聞いておれば好き勝手ぬかしおって!切り伏せてやる!」
「おい、犬男。お前は誰だ?」
「貴様!我は魔国近衛騎士団、団長のビデンだ!
その無礼な振る舞い、成敗してくれる!」
「待って!こいつはアタシが倒すわ。アタシは魔導軍団、団長のマヨネルよ!」
周囲を見るとラークと骨宰相が俯いて黙っている。
魔王は青ざめて黙っている。
マヨネルが魔法を詠唱すると2mぐらいの黒い玉が出現した。
「この魔法は絶界。触れたものを虚無の空間へ転移させるわ。
アナタはここで存在を消すの。」
僕はその黒い玉を全力で殴った。
すると黒い玉は"パーン"と音を出して弾け消えた。
「な、な、な、なにそれ? ひ、卑怯よ!」
「何が?僕はお前の魔法を殴っただけだ。」
「もうよい。近衛騎士団長の我が切り刻んでやる!」
犬男のビデンが剣を抜き、切り掛かってきた。
僕はその剣を殴って破壊した。
そのままビデンの腹部も逆手で殴ってやった。
「うぐっ、がぁぁ…」
「犬はお座りでもしてろ。ナイこの犬に躾をしてから、ちょんぱしろ。」
「あいさー。」
ドガッ ガンガン ふみふみ ドカッ
ナイが犬男の顔を蹴り、そして踏み、その顔の上に座った。
「わんこは伏せして待つのでしゅ。」
近衛騎士団長のビデンが仰向けに倒され、蹴られ、踏まれ、顔に座られている。
「ご、ご、ご、ご褒美ありがとうございます!」
「何を言ってるのでしゅか?」
ビデンからハァハァと変な息遣いが聞こえてきた。
「ご主人しゃま、このわんこ気持ち悪いでしゅ。」
「ナイ、そいつは幼女趣味の変態だ。ちょんぱしろ。」
「待って!そいつは変態だけど、まだ私は負けてないわ!
決着がつくまで待ってよ!」
「決着?お前とか?お前にもお仕置きが必要ってことか。」
僕は魔導軍団長マヨネルの側にいって、彼女を掴む。
そして屈ませ尻を出させる。
「あぁ… あのお仕置き… 羨ましい…」
魔王がポツっと呟いた。彼女に聞こえるか聞こえないかの大きさで。
僕はマヨネルのスカートを捲し上げた。
「ちょっと!何するのよ!変態!スケベ!どこ触ってるのよ!」
僕は彼女のかぼちゃパンツをずり下ろし、生尻を剥き出しにした。
「ちょっと!くっ…動けない、この変態!止めて!」
そしてリズム良く、大きな音が室内に響き渡った。
スパァーーン スパァーーン
「いったぁぁぁい!! ちょっと叩かないで!」
スパパァーーン スパパァーーン
「い、いたい… あっ…」
スパパパァーーン スパパパァーーン
「ハァハァ… あっ… いぃ…」
スパパッパ スパァーーン
「はうぅぅ… ご褒美…もっと…」
彼女も変態だった。この国は変態が多いのか?
僕はお仕置きにならなかったと後悔した。
ふと見ると魔王がマヨネルの横に来ていた。
「あの…私も罰を受けないと…」
「え?いや…お前は叱ったので、もういい…」
「いえ!王である私も罰を受けます!さあお早く私に…」
僕は面倒になったので魔王の尻を剥いて罰を与えた。
スパァーーン スパァーーン
「あぁ… もっと… 強く…」
「……お前ら怖い。僕が食べられそうだ。」
僕は怖くなってお仕置きを止めた。
残念な顔をしている魔王と満足し紅潮した表情のマヨネル。
そして、ナイに忠誠を誓うと言い出したビデン。
ビデン、お前は主への忠誠心はどこに行った?と言おうとしたら
魔王が僕にピッタリと寄り添っている。
ああ…この国は駄目だ。僕はそう思った。
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