ペットににていたからと溺愛される俺

@cow4

第1話勇者ノエル


[お前は 追放だ 今すぐこのパーティーを抜けろ]

魔法使いのコルテと治癒士のニーナにいきなり宣言された

「ちょっと待て いきなり何を言ってんだ」

「俺らはSクラスダンジョンの探索を許可された 一流のパーティーなんだぞ

そんなパーティーにお前みたいな役立たずは不要なんだよ」


俺だって付与魔法でサポートしてきたじゃないかと思うが1.3倍程の強化しか出来ないから

仕方がないのかな それでも理不尽だ ここまで頑張って来たのに

「どうかしたのか?」

お花摘みから 帰って来た勇者ノエルが聞いてくる

「なに シリウスをクビにしただけさ」コルテが悪びれもせず言う

「なに?シリウスをクビだと 何故だ?」ノエルが少し慌てたように問いただす

勇者ノエルは幾つものパーティーを渡り歩き偶然俺たちを見つけてお試しでパーティーに入っている

「いや 勇者ノエルも入ってくれたし もう役立たずのこいつはいらないかなと思って」

「そうか それでは私もこのパーティーを抜けよう」

突然の宣告に二人は慌てる

「いや ノエルがいないと 俺たちだけじゃ 無理だ」

「そうよ 貴女がいるから Sランクダンジョンの許可も出たのに」

ニーナとコルテが叫ぶ

「二人共 そんな大声を出すとモンスター共がやってくるぞ」

前方からミノタウロスが三匹歩いてきた

「じゃあ 私とシリウスはここで失礼する」

言うやノエルは俺を抱えて出口に向かって走り出した

「「ギャー!! 待ってー」」

二人も死に物狂いで走り 追いかけて来る

 

 全員ダンジョンから無事脱出できた

「おい! ノエルふざけるなよ」コルテが真っ赤な顔でノエルに詰め寄る

「何もふざけてはいないぞ お試し期間を終了させただけだ それにシリウスをクビにしたのなら 

私が貰っても文句は無いはずだ では今度こそ本当に失礼する」俺を抱っこしたまま 

街への道を歩き始めた

「すみません ノエルさん そろそろ降ろして貰えますか?」

「む?そうか? 私はこのままで一向に構わんのだが」

(いや 俺が恥ずかしいから)

ノエルに降ろしてもらい二人で街に向かう

「何でノエルさんも抜けちゃったんですか?」不思議に思って聞くと

「そりゃあ シリウスのいないパーティーに居ても仕方無いだろう」さも当然のように答える

「でも 俺は効果の薄い付与魔法しか使えませんよ」

「別に そんな事はどうでもいいんだ 大事なのはシリウスが側にいることなんだよ」

「はあ!?」


 街に着いてギルドでパーティーを抜けた事とノエルさんのお試し期間が終わった事を報告する

その後 飯を食おうとギルド併設の酒場で食事と酒を楽しんでいると

ギルドのドアがバーン開いてコルテとニーナっが入ってきた 俺達を見つけるとズカズカと

やってきてコルテが俺をいきなり殴った 俺は椅子から転げ落ち呆然とコルテを見る

「どうせ 貴様がノエルさんをそそのかしたんだろう?」

何を言ってるんだ こいつは? おれの頭に?マークが湧き続ける

「何を言ってるんだ?」言いながら立ち上がろうとする俺の横を光の速さで駆け抜け ノエルさんが

コルテの顔面に ズシャという鈍い音を立てて拳をめり込ませた

「ティブ!!」変な声を出してコルテは吹っ飛んでいった

「こ この野郎!食らえ ファイアボール」ヘロヘロした火の玉がノエルに向かって飛んでくる

「フン」気合一閃 剣でヘロヘロ火の玉を霧散させる

「シリウスのパフが無ければ こんな物か?」ノエルさんが冷たく言い放つ

「へ!?」コルテが間の抜けた声を出す

「おい!ニーナ 唯一のパーティーメンバーだろ 早く治してやれ」

ニーナがヒールを掛けるが一瞬光るだけで 傷は回復しない

「ニーナ これで分かっただろう シリウスのパフが無ければおまえもそんなもんだ」

ノエルさんが俺の手を取ってギルドを出て

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