喘息のクソ野郎コスモス千切る



 喘息のクソ野郎 コスモス千切る


 僕は幼い時、小児しょうに喘息ぜんそくを患っていました。喘息の苦しみは、それは大変な物です。息が出来ず、視界が歪み、意識も朦朧とします。でも、地獄のような酸欠の苦しみだけはハッキリとしていて、延々と続くのです。発作が起こる度に死を覚悟していました。


 そんな子供の頼みの綱は、携帯式の吸入器です。はっきりいって効果的面です。使えば、ウソみたいに発作が収まります。にも関わらず、親は心臓への負担やらを危惧して予備の吸入器を持たせてくれませんでした。

 そうなると、たまに吸入器が切れて地獄を見る事になります。発作が起きて命からがら手を伸ばしたのに、吸入器が切れていた時の絶望は、どんな言葉でも言い表せません。学校でも、たまに白目を剥いて苦しむ事になります。授業どころではありません。苦しみのあまり、花壇のコスモスを千切って叱られた事もあります。

 でも、それは決して子供のせいではありません。家で発作が起こっても、子供は親が帰るまで延々苦しむ事になります。そういう事が何度もありました。


 我ながらよく死ななかったな。と思います。


 なので、小児喘息を患う子を持つ親御さんは、必ず、子供に予備の吸入器を持たせて下さい。吸入薬は心臓への負担になりますが、それ以前に発作で死にます。僕が死ななかったのは、単に運が良かっただけです。発作が危険なのです。そもそも発作によって、心臓や身体がダメージを受けないと思いますか? 白目を剥く苦しみですよ。

 もし健康を危惧するなら、子供を柔道に通わせて下さい。喘息が治ります。ちゃんと吸入器を持たせて、柔道をやらせる。その方が早いです。


 今回はちょっと熱くなりました。

 季語は「コスモス」です。


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