25 カフェ
翌日、4人は約束通り駅前のカフェへと足を運んでいた。
開店したばかりのその店は、噂通り人気のようで行列ができており、30分並んでやっと入店することが出来た。
まずは昼食にすることにして、たくさんのメニューの中から佑はホットサンドのランチセット、拓馬と和樹は日替わりのドリアランチプレート、歩はバーガーセットを選んだ。
パフェと飲み物を食後に出してもらうことにして、注文の品が届くのを待つ。
「んー!!このいちごパフェ美味しー!!」
「こっちのチョコパフェも美味しいよ、誘ってくれてありがとね、歩」
拓馬はカフェオレ、和樹はブレンドコーヒーを飲みながら、大きなグラスに入ったパフェを幸せそうに頬張る歩と佑を眺めていた。
「良かったな2人とも。30分並んだ甲斐があった」
「カズも拓馬もありがとね、来れてよかったー、幸せ…」
「歩、鼻にクリームついてる…ふふっ」
どこどこ?と佑に聞きながら一生懸命に拭こうとしている歩。
結局うまくいかない歩に和樹が拭いてやりながら、幸せそうな甘党の2人に見ている方まで幸せな気持ちになってくる。
「俺はこの店の珈琲のブレンド、結構好きだな」
「あ、カズもそう?俺もカフェオレのミルクの塩梅が丁度良くてさ。この店リピしよっかなって思ってたんだよね」
「パフェも他に何種類かあるし、それ以外にもデザートプレートなんかもあるから俺もまた来たいな」
「ふふ、嬉しい。3人に声掛けて良かった!」
カフェなので女性グループの客が多いかと思いきや、大学が近いからか意外にも男性のみのグループや個人での客も多い。
これなら講義の後などに寄り道をして帰ることも出来そうだった。
「ねぇ佑、今度また別の所に行ってみたいんだけど、いい?今度はクレープ屋さんなんだけどさ」
「えっ、この辺にクレープ屋さんなんてあったんだ!どこ?俺はいつでも行けるよ」
「あのね、このマップのね…」
甘党の2人は、パフェを食べながらもう次の予定を立てている。
今後は2人で甘いもの巡りをすることも増えていきそうだなと、拓馬と和樹は微笑ましく思いながらその様子を見守っていた。
「何か佑と歩だけ2人で楽しそー。俺らもどっか行くか」
「そうだな。拓馬は運動好きそうだし、今度体動かせる所にでも行かないか?」
「それいいね!2人でスポーツと行きますかっ」
「ああ、楽しそうだな」
毎日一緒に過ごしている間にまた新しい共通点を見つけて、4人での時間が増えていく。
まだ出会って1ヶ月程しか経っていないけれど、それぞれにとってとても大事な友人になっていた。
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