第48話
「おい」
闘技場場を出る間際、突然声を掛けてきた人物。
それはまさかのアヴェルだった。
「驚いた。お前から話しかけてくるとはな」
「大事な要件があってな。時間いいか?」
本来なら付き合ってやる義理もないのだが、相手の出方も気になる。ここは一度話を合わせて聞いてみる事にした。
「ああ、構わないぞ」
「そうか、じゃあ付いてきてくれ」
アヴェルはそう言いうと歩き出す。
俺はその後を追う。
昔話に花を咲かせる雰囲気でもないので、無言のまま後に付いていくと、人気の無い町外れまで来ていた。
「それで要件とやらは?」
「クラリスの事だ」
「それで?」
アヴェルは突然頭を下げると言った。
「率直に言う。明日の決勝棄権してくれ」
「断る」
「なぜだ? お前はクラリスを愛していたのだろう。ならなぜクラリスの夢を邪魔する。一度目は……剣聖の座を掛けた戦いも譲ったと聞いた。同じ事じゃないか、今回もクラリスに花を持たせてやって夢を掴むチャンスを与えてくれ。お願いだ」
必死に懇願するアヴェル。
だが俺としては同じ過ちを犯すわけには行かない。
何よりクラリスの事はラー・ブレスカの神珠を手に入れるためのついでに過ぎない。
俺の目的はあくまでネロの解放なのだから。
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読んで頂きありがとうございます。
評価をしていただいた方には感謝を。
初めて長編のコンテストに応募します。
読んで頂けたら嬉しいです。
《タイトル》
『ダンジョンエクスプロード 〜嵌められたJKは漆黒宰相とダンジョンで邂逅し成り上がる〜』
https://kakuyomu.jp/works/16817330664753090830
こちらも引き続き応援してくれると嬉しいです。
面白いと思っていただけたら
☆☆☆評価を頂けると泣いて喜びます。
もちろん率直な評価として☆でも☆☆でも構いませんので宜しくお願いします。
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