第13話

 ドットの穴を埋める為、デュランが二人の男を連れてきた。


 一人はガーディアンという守りのエキスパートで、普通では中々お目にかかれない職種らしい。


 名はアヴェルと言い、俺やクラリスと同じ人族だが大柄な体格が特徴のハイランダーと言われる種族だった。


 もう一人は珍しい賢者の称号を持っており、魔術士の上位職でもある魔導師のエルフ。

 名をネルソンと言った。


 二人共に最近リンガミルに来たばかりらしいが、元はデュランとパーティを組んでいた事もあるとの事。


 二人の加入に関してはデュランの紹介ということで、俺は特に反対はしなかった。


 クラリスとミナも同じでパーティ入りには賛成した。


 ただ問題になったのはフォーメーションでアヴェルが前衛に入ると前衛が四人でバランスが悪くなる。

 なので俺が後衛に下がり最近マシになってきた弓と合わせて、ミナとネルソンのガードを行うことになった。


 この編成は上手く機能した。

 特にアヴェルの敵を引き付けて守る技術は一流でクラリスも以前より攻撃に専念できるようになっていた。


 俺はそんな息のあった連携を見せる二人に少しだけ胸の億がざわついた。

 

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