第24話 入社13ヶ月目後半 追い打ちと刺客 

4月後半になると本社へ決算のデータも書類もとりあえず提出が

出来てホッとした。


4月は、支社内の研修もあるので、お昼の手配、旅費の支払い、

研修資料の準備、当日は写真係と色々、同時進行であったので、

本当にしっちゃかめっちゃかだった。


去年の今頃は、本社で研修を受けて、社会人♬ふふふ♬って

なっていたのが懐かしい…。



手元から決算関係書類がいなくなると気が抜けて、ほっとしたが、

今度は間違えがないか、送り忘れがないかと変に細かい事が気になる。


しかし、残念なことに、落としがあるかないかサッパリわからない。

日付はかなり気を付けて、チェックも時間を空けて3回したけど…。

とりあえず、締め切りギリギリだったけど、本社から言われた

書類はすべて出せたはずだけど…。

不安なものは不安です。



先制パンチ上司からは、締め切りギリギリはうちの支社だけ

だったみたいよ?一番ビリだったなんて恥ずかしいことだわ。

これで、間違いがあったら最悪ね。

との精神的に大ダメージのお言葉を頂いた。


不安なところに、こうビシバシ追い打ちをかけてくるスタイル辞めて欲しい。

ずっと前からワタクシのライフは、ほぼ0ですのよ…。

嘘でも復活出来る様なお言葉が欲しい…。



当時はそのセリフを聞いて、本当に震えあがっていた。

本社から間違え指摘の電話は、先制パンチ上司がいないときに

来てください~。お願いします!!とひたすら祈ったし、間違えが

あっても先制パンチ上司にバレませんようにと思っていた。


当時の私は、怯えて、間違えがあったら先制パンチ上司に隠す気満々だった。

この件に関しては、報連相する気持ちが全くわかなかった。

今考えると、やってはいけない事であり、しょうもないやつである。

隠せば、発覚した時に大事になる可能性大である。


でも、ビリなんてよくわかったな?

まぁ締め切りギリギリの提出だったからか?


結論から言うと、修正はなかった。


本社の人も、私が初めての決算という事で、遅れや間違えがあっても

フォローできるように、他の支店のベテランの方に無理のない範囲で

早めに書類を提出してもらっていたらしい。

ありがたいことである。


そして、先制パンチ上司の書類提出ビリ発言は、その本社のフォローを

隣の県の支店のお姉さまより聞いたことによるらしい。


後日、その隣の県の支店のお姉さまが

先制パンチ上司がね、本社って、新人のあの子ばっかりに甘いよね~。

ズルくない?って言ってたよと

電話でわざわざ教えてくれた。


わざわざ教えてくれないでよろし。

引っ搔き回さないでおくれ。

貴女様が言わなきゃ、ビリなんてわからなかったかもしれないのに~。

私、平穏に生きていきたいんですよ…。



刺客は、ひょっこり色んなところから出てくるのね。

参ったなぁ…。







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