解説 冶金

 メソポタミアの冶金技術について解説します。

 何度か解説した通り、メソポタミアは資源に恵まれているわけではなく、金属資源についてはかなり不足しており、特にメソポタミア南部においてはほぼ輸入に頼っていました。

 また、現代において多くの人がイメージする冶金の代表である製鉄技術はこの時代では普及していません。

 製鉄技術が広まるにはヒッタイト王国が滅亡し、技術が拡散するまで待たなければなりません。

 その代わりに比較的扱いやすい銅に錫を混ぜて道具を作っており、銀なども貨幣のような使い方をしていたようです。

 しかし木材ですら豊富でないメソポタミアにおいてはやはり冶金、鍛冶は敷居の高いものだったらしく、ギリシャのヘファイストスのような、これらを明確に司る神はいないようです。

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