超短編な詩の集まり。

雑食紺太郎

『空宙落下/くうちゅうらっか』

ゆらゆらゆら、ゆらゆらゆら、宙で揺れている。


それはね、空中ブランコなんだ。


ゆらゆらゆら、ゆらゆらゆら、宙で揺れている。


ワタシは乗るよ、その空中ブランコにね。


そして、空をフヨフヨと漂うんだよ。


「ふぅ……。」


思わず溜め息、飛ぶのはもう疲れたよ。


空を漂い、そのまま下へと落ちて行くよ。


心の声で、ハッと目を覚ますんだ。


気付けば、ベッドの上だった。


見渡す景色は、見慣れたワタシの部屋。


「ほっ……。」


ひと息ついて深呼吸。


帰ってきたの、現実に。

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