第194話 戦争開始
1週間後に帝都でパーティーが開かれて、其処で俺は皇帝や主要な人達を殺す。
パーティー会場でスキルや魔法を使えば皇帝を誰でも殺せそうだけど、一般参加者は魔力が限り無くゼロになる装備を付けるみたいだ。
俺達が人攫いに攫われた時に装備してた枷と原理は同じだけど、此方は綺麗な装飾品だ。
ルシーセさんの話だと魔力を下げる装備であって、俺のように膨大な魔力の人間には意味無いらしい。
当日に身に付ける装飾品を付けてみたけど、数字を測ったら魔力が1万だけ下がっただけだった。
この程度なら戦闘には何も支障が無いな。
それから絶対殺して欲しい人間をルシーセさんから聞いて、殺した後の対処も話し合った。
ルシーセさん
「何らかの問題があっても皇帝と帝位継承者の皇子達を殺して貰えれば、何とか帝都の掌握を頑張ってみます」
『俺はそのまま帝都を出てしまって良いんですよね?ルシーセさんの方は手伝わず、物資貯蔵庫を攻めている味方を助けに行きますね』
ルシーセさん
「苦戦しそうな砦を攻略する部隊には、攻める前に攻城兵器を渡す準備はしておりますが、一部の砦はアイス王が居なければ落とすのは難しいと思いますので、お願いします」
センベーさんとマンジュウさんには、ルシーセさんと行動を共にして貰う。
2人を帝都に置いていくのは迷ったけど、俺1人の方が戦えるし2人を守りながら戦うのは難しい。
パーティー当日までは3人で帝都を見学して、美味しい食事を色々と食べた。
センベーさんの紹介する料理屋は何処も美味しかった。
異世界に来てから慣れてしまった不味い食事を、次に食べるのが辛くなりそうなぐらい毎日の食事は美味しかった。
クーデターを開始する当日になった。
俺は身分の低い貴族の従者として、パーティー会場の皇帝が住んでいる城に入る。
この身分の低い貴族さんはクーデターを知らされていない、ルシーセさんの紹介で俺を連れて来てるだけの人だ。
ルシーセさんからは殺して構わないと言われている。
可哀想だけど、生かしていたらルシーセさんが主犯なのもバレるし、殺すしかない。
俺は城へ入る時に魔力を制限する装飾品を手首に付ける。
身分の低い貴族さんも装飾品を付けていた。
城の中では限られた人達と、警護してる兵士だけしか装飾品を身に付けるのを、免除されていないみたいだ。
俺の従者としての行動が下手というか不慣れ過ぎて、連れて来てくれた貴族さんは少し苛立っていた。
身分の低い貴族さん
「ルシーセ様からの紹介じゃ無ければ、邸宅に帰ったら折檻してる所だぞ、もうお前を連れてくる事は無いがな」
「ルシーセ様から聞いていた話と違い過ぎる」
いや1週間で貴族の所作を覚えるのは、俺にはキツイよ。
脳は中年オヤジのままだから物覚えも悪いし、運動音痴だからね。
まぁ、真剣に覚える気が無かったのもあるか。
俺が貴族さんから冷たい目をされていても、パーティーは順調に過ぎていく。
3番目の皇子の婚約パーティーは、食事の用意と宝石の用意が遅れて、この日になった事になっている。
地方の有力貴族は来られず、帝都に居る貴族や軍人だけ集まってのパーティーだ。
地方に居る王位継承者は参加していない。
課題は大きそうだけど、ルシーセさんが何とかするんだろう。
皇帝と皇子達は、100メートル以上離れた場所に居る。
その周りに有力な貴族や軍人も居るから問題無いか。
少し離れているけど、いけるだろう。
俺は素早く高温の火の玉を皇帝に向けて放った。
火の玉が当たればパーティー会場全体、火の海になる威力だ。
だけど、火の玉の威力は皇帝に当たるまでに弱っていき、皇帝に当たる寸前に何かに当たって手前で爆発した。
会場のせいか?誰かのせいか?俺の高威力魔法は防がれて皇帝を殺せなかった。
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