第72話 ダンジョンコア
ダンジョンコアを前に皆んなで誰が破壊するか話し合っている。
ダンジョンコアは破壊しないで持ち去っても、魔石として使えるから魔法の触媒にも使えるらしい。
破壊すると壊した人間が強くなったり、スキルや魔法を覚える場合があるらしいので、
元々は俺以外で1番活躍した人が壊す取り決めだったけど、自分が活躍したと主張してる人達で揉めている。
山根さん
「今回は佐藤さんに壊して貰いましょう、次からはくじ引きで決めます」
皆んな強くなりたい人が多いので文句が凄く出たけど、今回だけは俺が壊す事に決まった。
ダンジョンコア自体は鉄のハンマーとかで誰でも壊せるぐらい脆いらしいから、
俺はオリハルコンのハンマーを作ってコアに向かって振り下ろす。
ダンジョンコアは確かに直ぐヒビ割れて粉々になってしまった。
壊れたコアの近くに円形の透明な膜が出来た、ゲートと呼ばれる物だ。
入るとダンジョンの外に瞬間ワープするみたい。
全員がゲートからダンジョンの外に出ると、ダンジョンの入り口だった洞窟の穴は地面に埋まって無くなった。
リベルさん
「ダンジョンに人が居ると消えないからコアを破壊した後は、鉱物や資源を取り尽くすまで外には普通出ないが今は仕方ない」
これは皆んな納得してたから惜しそうにする人も少なく、ダンジョン横に作ってある砦に全員戻って休息を始める。
センベーさん
「アイスさん何かスキルは手に入りましたか?」
『何も増えてないかな、魔力を使った感じは強くもなって無いなぁ』
「もしかして地球人は強くなれない?」
ダンジョンコアを地球人は誰も壊した事が無いので結論は出せない。
俺だけが強くなれない可能性もあるしね。
1日でダンジョンコア破壊まで行ったから、36人全員そんなに疲れてないように見えるけど、
山根さんが明日は1日休んで明後日に次のダンジョンに出発しようと決めた。
俺は砦に着いたのが夜中だったのもあって、次の日はお昼過ぎまで寝ていた。
午後3時頃だったから誰も居ない食堂で1人お昼を食べていると、反対側の席に座ってリベルさんが話しかけてきた。
「アイスは何人の人間を殺して、そこまで強くなれたんだ?」
いきなり直球でセンシティブな質問をする人だな。
『嘘と思うかもしれませんが、俺は1人しか殺してないです』
「そっか、アイスと同じ強さの転移して来た人間はどれくらい居るんだ?」
『ジャガイモ村でしか生活して無いので、全員は分かりませんが、俺と同じ様に魔力が無限に使える人は見た事ないです』
「そっか、アイスが造って渡してくれたオリハルコンの武器も防具も凄いな、ルーガ国で見たダンジョン産最高装備より凄いと思うぜ」
「もし、この先のダンジョンでアンタより強い魔物が出て来たら俺達殺して、強くなって倒してくれよな」
「誰もアイスを恨む奴は居ないぜ、このスタンピードを止めてくれ」
リベルさんは恨まないとしても、他の人は殺されるなんて嫌だと思う。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます