第22話 不気味な静けさ
戦争が始まって夜も昼も警戒してたが、
シャルパックが攻めてくる事は無かった。
五十嵐村長
「もう2週間になりますが歩哨する皆んなも疲れてきてますね」
「シャルパックが諦めたとは思えないですが、こちらから攻めるのは現実的に無理ですし警戒しながら佐藤さんの城壁を広げる作業を再開しますか」
山口司令官
「いや偵察の報告ではシャルパックの主力軍は首都に戻ってきてないです」
「今の視界の悪い雪が降ってる状況で佐藤さんと作業者に城壁外で作業に当たってもらうのは危険です」
山口さんは陸上自衛隊でレンジャー部隊に居た人で筋力強化と土魔法を使えて、かなり強いらしく、遠くの国からこの村まで自力で来た数少ない人です実戦の指揮を担当してますね。
「この村を攻めるのは難しいので冬の間は他の国を襲いに行ってるのでは?」
「他の国を襲って攻城兵器を集めてるかもですな」
「奴等は多数の部族の集合体だから負けて部族間で争ってる可能性もありますよ」
皆んな意見を出し合うけど予想でするしかない。
山口司令官
「皆さん疲れてると思いますがシャルパック主力軍の動向が掴めるまで警戒を続けてください」
ジャガイモ村はどんどん寒くなってきている。
マイナス20度になると流石に皆んな外に出るのさえ控えてる。
警戒に当たってる人は暖かくしてる部屋で待機してるが、やっぱり外でやるバリスタの整備や雪を除雪する作業等は寒いはず。
「物凄い人数の人間がこちらに向かってきてます!」
偵察の人が慌ててる
「全員地球人です!1000人以上はいます」
五十嵐村長が急いで受け入れ態勢を指示していると、
山口司令官が止めてきた。
「この状況で1000人以上の避難民なんておかしいと思いませんか?」
五十嵐村長
「山口さん今の状況がおかしいのは分かりますが城壁の外で暮らせと?マイナス20度の中で?もし遠くから命を掛けて来た人達なら」
「こんな冷遇をした私達を一生恨みますよ、村に受け入れたとしても溝は消えないでしょう」
この世界には異世界物語にあるような奴隷の首輪もアイテムボックスもマジックバックも見つかっていない。
だけど無いという確約も無い
誰もが怪しいと分かってても、この厳しい環境を歩いてきた人達に絶望感を与えるのは酷だよな。
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