姫と花
ミデン
愛は力なり ”花の王子と姫の冒険ファンタジー”
姫は美しくて優しかったが、世間知らずだった。
森で花が話しかけてきた。
「姫様、私は花の国の王子です。あなたに恋をしました。私と結婚してください」
姫は驚いたが、花の王子に心を奪われた。
母親に内緒で花の王子と結婚した。
毎日森に通って花の王子と幸せに過ごした。
母親はそれを知って怒った。
「何を言っているの!花なんかと結婚なんてできるものか!早くその花を捨てなさい!」
姫は母親に逆らった。
「私は花の王子が好きです!私は彼と結婚しています!私は彼を捨てません!」
母親は姫を家から追い出した。
姫は泣きながら森に走った。
そこで待っていたのは花の王子だった。
「姫様、どうしたんですか?」
「私は母親に家から追い出されました。私はあなたしかいません」
「そうですか……それなら私も一緒に行きましょう。私の国へ行きましょう」
「あなたの国?」
「はい。この花は私の国へ行くための鍵なんです。この花を持って私の声に従ってください」
「わかりました」
姫は花を抱きしめて花の王子に従った。
すると二人は不思議な光に包まれて消えた。
二人が行った先は、美しい花で溢れた国だった。
そこは花の王子の故郷だった。
でも、その国は竜に脅かされていた。
「これが私の国です。でも今は竜に支配されています」
「竜?」
「そうです。竜はこの国から力を奪おうとしています。この国にある力……それは愛です」
「愛?」
「この国では愛がすべてです。愛する者同士が結ばれることで力が生まれます。その力がこの国を守ってきました。でも竜はその力を欲しがっています。竜も愛する者がいるんです」
「竜も?」
「ええ。でも竜が愛する者……それは自分自身です。竜は自分自身しか愛せません。だから他人や他者を愛することができません。だからこの国を滅ぼそうとしています」
「それはひどい……」
「私たちは竜に立ち向かわなければなりません。私たちの愛こそが最強の武器です」
「でも私たちだけでは無理じゃないですか?」
「心配しなくても大丈夫です。この国には仲間がいます。私たちと同じように愛する者同士で結ばれた者たちです。彼らも私たちと一緒に戦ってくれます」
「本当ですか?」
「もちろんです。さあ行きましょう」
姫と花の王子は仲間たちと出会った。
仲間たちはみんな色々な種類の花を持っていた。
それぞれが自分の愛する者と結ばれている証拠だった。
一方、竜もその国にやってきた。
竜は自分自身しか愛せないからこそ自分自身しか信じられなかった。
だから仲間も持っていなかった。
竜は一人で姫たちに襲い掛かった。
「ようやく見つけたぞ!あの花を返せ!」
「絶対に渡しません!あなたみたいな者にこの国の力を渡すわけにはいきません!」
「ふん!力だけがすべてだ!愛など無意味だ!愛する者同士で結ばれても何も生まれない!ただ苦しみや悲しみだけだ!」
「違います!愛する者同士で結ばれることで幸せや喜びが生まれます!それがこの国の真実です!」
姫と花の王子、そして仲間たちは一斉に竜に向かって花を投げつけた。
その花から放つ光は愛そのものだった。
竜はその光に耐えられなかった。
「くっ……何だこの光……痛い……熱い……やめろ……やめろっ!」
竜は姫たちの愛の光に倒された。
姫たちは勝利を祝った。
でも、花の王子は竜との戦いで傷ついてしまった。
「姫様、私はもうダメです。私は死にます」
「えっ!?花!花!大丈夫ですか!?」
「大丈夫です。私は幸せでした。姫様と出会えて、愛せて、結婚できて……私は何も後悔はありません」
「花……私もあなたを愛しています。あなたと一緒にいたいです」
「私もです。でも、私はこの国の一部です。私が死ねば、この国も死にます。私はこの国を守るために死ななければなりません」
「そんな……」
「姫様、私の最後の願いを聞いてください。私の代わりにこの国の女王になってください。この国の人々を愛してください。そして、私のことを忘れないでください」
「花……わかりました。私はあなたの願いを叶えます。私はこの国の女王になります。この国の人々を愛します。そして、あなたのことを忘れません」 「ありがとう……姫様……さようなら……」
花は静かに息を引き取った。
姫は花を抱きしめて泣いた。
その後、姫は花の国の女王になった。
姫は花の国を幸せに導いた。
姫は花のことを忘れなかった。
姫と花の物語は、永遠に語り継がれることだろう。
おわり
姫と花 ミデン @miden
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