私は呪いの動画を見ていたはずなんだけど
たってぃ/増森海晶
序
おかしい。だれかこの状況を説明して欲しい。
肌に感じる暑さはからりとして、皮膚の上をシャワーのように滑り落ちるような心地よさがあった。
入道雲が城のようにそびえる青い空は広大で、目の前に広がる海は透明感のあるアクアブルー。
踏みしめる白い砂はさらさらとして、巻貝をしょったヤドカリが我関せずと私の前を横切っていく。
耳をすませば聞こえてくる、海鳥の鳴き声と「アハハハハ」「フフフフフ」と、キラキラとした笑い声。
流れる風が磯の匂いとバーベキューの香りを運び、この近くでパリピどもが呑気に騒いでいることが想像できた。
「え、えぇ」
どうみても南国のビーチです。
呆然とする私は、自分がなぜかビキニ姿であることに気づいた。
しかも、派手なビタミンカラーできわどい感じに胸があいていたり、下の面積が心もとないヤツ。
こんな姿を
想像しただけで恐怖ですくみ、自分が今、どこにいるのか不安になる。
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