本が読めなくなってきた

 私は、月に何冊か本を買う。

 それは、もちろん本が好きで、気になる本がいっぱいあるからだ。

 未だに紙の本を買うのも、本をめくるときのドキドキ感が好きだから、という部分も大きい。

 でも、ここ数年で、明らかに本が読めなくなってきている。

 本が嫌いになったとかでは、断じてない。

 では、なぜ読めなくなってきたのか、考えてみた。

 結論は、疲れる、ということで、脳内会議が短時間で終了した。

 昔は、書店で買った本を家に帰れば、すぐに読んでいた。漫画であれば、一日で読んでいたし、長い小説であれば、数日に分けて読んだ。

 しかし、ここ数年でそれができなくなった。

 楽しみにしていた本も、買ってきた翌週にようやく読み始める。

 一度、読み始めればそこそこのページを読むことができるのだが、読み始めるための腰が上がらない。

 理由は、前述の通り、疲れるからだ。

 熱い展開が、疲れる。

 涙を誘う展開が、疲れる。

 怒涛の展開が、疲れる。

 物語の展開を楽しむのが、疲れる。

 どうしてこうなったのか?

 単純に年のせいなのか。

 それとも、統合失調症をわずらって、集中力がなくなったのか。いや、何でもかんでも統合失調症のせいにしてはいけない。

 やはり社会人となり、仕事で疲れがたまるようになったのだろう。

 だが、どんな理由でも、本をあの頃のように読めなくなったのは、寂しいものである。

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