私立・聖コープル女子高等学園「エロ研究部へようこそ♡ ……オイようこそっつってんだろ。ナニ引いてんだよ来いよ、良識なんて捨ててかかってこい! このスケベ共がー!」「下品だなぁ……」
第11話 勝負下着について本気出して考えてみた→意外になくはない結論に行き着いた
第11話 勝負下着について本気出して考えてみた→意外になくはない結論に行き着いた
「へっへっへ、カヲリちゃん……今どんなパンツ穿いてんのぉ~……?」
「ふえぇ、そんな、困ります……今日ちょっと冷えるから短パン穿いてっけど、それがどうかしたか?」
「ガッカリだよ、きっとみんなガッカリだよ! 見えないトコまで気を遣う、それが女子力ってモンでしょ!? というワケで今回……勝負下着のハナシしま~す♡」
「へえ……新しいパターンの導入を……ナカナカ研究してんぢゃねーの……!」
ルナってば
というわけで、ルナ・カヲリ・すみれの三人がいるいつもの部屋にて、ルナが切り出した
「勝負下着、って言うからにはさ……まあ大一番に身に着けてく、いわば装備ってワケじゃん? じゃあどんな装備こそが
「デュエルて。で、そらまあ……エロけりゃ何でもイイんじゃね? Tバッグとか」
「Tバッグじゃお茶よカヲリちゃん。まあTバックだとしてもっ……ノンッ……それはノンッ……! 今の時代……もはやナンセンスッ……!」
「なんか賭博でも始まりそうな喋りだな……んで、な、なに――ッ!? ど、どういうコトじゃルナ丸! 説明せんかい!」
「なんか男の塾でフンドシでも締めてそうなノリね……まあ聞きなさい、お聞きなさい。Tバックなんて、今の世の草食系共にはむしろ引かれる代物よ……その攻撃性の高さが、逆にアダッ……
「な、なんだとォ……!? 男の
「なんかお寿司でも食べたくなってくるわね……でまあ、決まってるじゃない……今の世は個性を重視する時代! ゆえに普段から穿きなれてるよーなヤツで……その娘それぞれに似合う、なるたけカワイイ系のヤツこそが今のトレンドよ! つまりー、エロ重視じゃなく萌え重視、って感じネ☆」
「何となく個人の好みでしかない、って気もするけど、まあ良しとしよう。……てか普段からTバック穿いてるよーな人ならどーなんだ?」
「そーゆー人は、元々
「下着など何であれ関係なし、ってなツワモノか……カッケーな……でまあ、言いたいコトは分かった。つまり今の時代……攻撃力より、防御力ってこったな……!」
「何となくゲーム感が出てきたけど、まあ分かりやすいので良しとするわ。そういうコトよ……まあ自分でさっき言っといて何だけど、下着を刃でたとえるとか、ンフッ……下半身が凍るハナシでしょーしね……ヒュンッってね、しちゃうってかね? ナニがとは言わないけど、いやナニがとは言ってるけどね、ンフッ……!」
(下品だなぁ……。あっ、久しぶりですねーこの感じ)
すみれもいつも通り、少し離れた席で座って本を読んでいる。
そして話の続き、ルナがカヲリに対して述べる下着談とは。
「で、そーゆー意味じゃカヲリちゃん、短パンはヤバイわよ……
「ンなコト言われてもなー、そもそも
「っ。カヲリちゃん、なんてコトっ………ヤルじゃないっ!」(ニコッ)
「ウチなんかやった覚えないんだけども、何かやっちゃいました? 気付かない内にリオ〇イアでも狩っちまってたかな……」
「あり得るわ、
「なるほど、防御力が重要ってのは、低くても成立しうるハナシだったんだな……惜しむらくは誘い込む相手のアテが全くないコトだけども、言い出したらキリがないし置いとこう。……しかしそーなると、気になるのは……すみれだな」
おもむろに矛先をすみれに向けたカヲリに――答えたのは、なぜかルナで。
「いやすみれちゃんの下着は純白か淡い水色に決まってんでしょ。清楚型最終決戦兵器なんだから。ワンポイントでちっちゃいリボンとか付いてても可」
「何で
「もちろんシンプルが基本と思うけど、薄いピンクとか基調の可愛い系デザインで攻めるのも全然アリ、むしろ専用装備かってくらい超似合うわ。とはいえほんのり大人びた、ちょっと
「熱がこもってんだよなぁ、異様になぁ……でもそんな夢見てて、逆に大丈夫か? わかんねーだろ実際、もしかすっとTバックなんか目じゃねー、ドエロい
「はァ――ッ!? んなワケないでしょー!? すみれちゃんはそーゆーの興味ナイから! 今だって見た瞬間に〝清楚!〟とか〝ハイソ!〟とか称えたくなるよーなん穿いてるから絶対! 見てなさいよ、間違いないんだからね!?」
「だーから分かんねーだろー!? 女豹どころか虎の如き
「いえあのお二人とも、〝見てなさいよ〟とか言ってますけど、見せませんからね? ……というかまず……そう、何より、せめてですね……」
不穏な盛り上がりを見せていたルナとカヲリに、強引に割り込んだすみれが、とりあえずツッコむのは。
「人の下着じゃなく、自分の下着で語れよ、って感じなんですが……」
「!? そ、そそそれってすみれちゃん、アタシの下着に興味アルってコト……!? え、ええ~っそれは想定外!? どどどうすればッ……ええ~っ!?」
「いえ興味がどうとか言ってないんですけど……いやまあ、私の下着の話じゃなくなったし……じゃあ、別にいっか……」
「い、いや~っでもアタシのはな~特に面白味もないっていうか、せめて攻撃力でもスゴければネタにでもなったんだろ~けど……今日に限って何もな~っ……!」
「いえそんな体を張らなくても……う~ん。というか、攻撃力とか防御力とか……あまりしっくりこない、というか……その」
「「?」」
ルナとカヲリが同時に首を傾げる端で、すみれが〝う~ん〟と唸りつつ出した考えとは。
「どっちかというと……大事なのは〝属性〟とかじゃないでしょうか? いえまあ、よく分からないですけど」
「「――――!?」」
すみれは自信なさそうだが、ルナとカヲリは何やら感銘を受けた様子で。
「そ、そうよっ……すみれちゃんの言う通りじゃない! 勝負下着に攻撃力とか防御力とか、そもそも数値化できるモンじゃないしっ……そこいくと〝属性〟で考えるのって、一番しっくりくるじゃないっ!?」
「確かにその通りだぜっ……火属性に強くても水属性に弱い、ってコトもあらぁな! 好みなんてそれこそ人によってチゲーんだから、確かに大事なのは〝属性〟!」
「待って、そう考えると……パンストとかは属性付与と呼んでも過言じゃないわ!? ついでじゃないケド、冷え性にも効果的……冷気耐性までつくんだから、コレもう紛うコトなく〝属性〟でしょー!?」
「そこに気付くとは、やはり
「私、また何もやっちゃってないですよ? ただ喋っただけですよ?」
またまた御謙遜を……そんなすみれの提言に、ルナはもはや確信を持って結論を叫ぶ。
「てなワケで、今回のエロ研究部活動の結論は――
〝勝負下着は属性が大事☆〟で決定よ――!」
(わ、私の意見が結論にされてしまった……
すみれが微妙な顔をする中、ルナが握った拳を突き上げると同時に――
がちゃり、出入り口の扉が開き、
「おっ、下着の話か? わかるぞ、今日は冷えるからな……あたしも冷え対策に、毛糸のパンツを重ね穿きして――」
「黎ちゃん
……け、毛糸のパンツとかは冷え対策に有効だし、ダサいとかそういう話を無視にすれば、とっても有効なので、その、まあ……まあまあまあ(フォロー)。
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