光るぼくに愛の目を

藤泉都理

第1話 ぼく




 初対面だと大丈夫らしい。

 ただ、会う回数を重ねるごとに、ぼくは光り始めるらしい。

 最初はキラキラ輝いてますます素敵だとうっとりしてくれるらしいけど。

 どんどんどんどん、どんどんどんどん、輝きの威力は大きくなっていって。

 もう直視できないくらい、輝いて、眩すぎて。

 あなたを見ていられないって。

 あなたにふさわしくないって。

 友達も、恋人になりたいと思った人も、去って行く。


 ぼくはひとりぼっち。


 イケメンな自分が憎い。

 何度美容整形外科の門を叩こうと思ったことか。

 けど。思うだけだ。

 だって。イケメンな自分の顔が好きだから。変えたくなかった。


 もうずっと、ひとりぼっちのまま生きて行くのかな。

 涙を流しながら、誰か、誰かと、ネットを漂う中。

 辿り着いたのが。

 人間レンタルサービスだった。











(2023.9.24)



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