善意の行く末にて、過去に傷を持つ人間は今をどのように生きるか。

鍋谷葵

巻頭歌

忌まわしい記憶は残り続ける。

幸せはそれによって擦り減り、

筆舌しがたい苦痛を生み出し、

今に不幸を与える。


ああ、醜悪なる人間、

誠実なる者はあなたを許すだろうか。

ああ、蒙昧な人間、

傷つく者が居ることを努々忘れるな。




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