第8話鳥ひろ

この居酒屋は、16年前にまだ彼女だった頃の嫁さんが、名古屋市中川区外新町に住んでいたので、3年間ほどしょっちゅう飲んでいた。

大将と金髪の女将さん。

1品料理が美味しくて、特にカエルの唐揚げを売りにしていた。

この店で、始めてカエルを食べた。

鶏肉の様な味がして、ちょっと小骨が多いが美味しい。

よく、会社の仲間を連れて飲んだもんだった。

4人で散々飲んで食って、1万2千円位だった。

今も営業しているのだろうか?

金髪女将さんは当時は60代だったから、もう引退する年頃。


うつ病時代、大将がここに毎日来なさい。

引きこもりはダメだから、お金がなくてもレモンサワーを飲ませてあげるから。と、言って休職中に毎日、通った。もちろん、お金はあるので払っていたが、あの大将の優しい言葉に感動した。どうやら、うつ病の常連さんが亡くなったからからしい。

この人情居酒屋は繁盛していた。ジャイアンツファンが集まる珍しい店。

名古屋はドラゴンズファンばかりと思ってもいたが。しかし、僕はスワローズファン。

いつか、中川区外新町に行く用事がある方は、鳥ひろをおすすめします。


今、確認しましたら、閉業になってました。

あぁ〜、思い出の居酒屋が……。

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