第24話 ならぬものは

 室長になんと言われても気力がわかなくても

会社に復帰しないといけません。


 同僚や他の部員は普通に接してくれました。


「堀ちゃん休んでたの…」


 と嘘か本当か久しぶりに内線電話したらそんなふうに返す人が数人いました。


 2カ月はデスクに座ってもただボーってしてました。

 薬の影響もあって眠くて眠くて。

 内線を受けて対応して、まだわからないところは訊いたり調べたりしてね。


 冬になるころに

「ぼちぼち給料分の仕事できるようになったかな…」

 と、だいぶ忙しくなってきました。


 前と変わったのは評価なんてある意味どうでもよくなりました。

 勿論仕事はしています。

 プロジェクトやら新規案件やら、他の部署のシステムフォローやら、だんだんと多忙にはなってきました。

 新システム稼働前、休職する前とほぼ変わらないくらいのクオリティーや量をこなしてきたつもりです。


 でも気の持ちようかな…。

「どうしようもないものは、どうしようもない」


 大河ドラマではないですが…

 かなり意味が違いますが…


「ならぬものはならぬものなのです…」


 まだそんな放送はなかった時代ですけれど…

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