第19話 わからない人にはわからない
その夜僕はベッドで泣きました。
奥さんはじっと僕の頭に手をのせて慰めてくれていました。
後日カウンセリングと心療内科に行きました。
どちらからも同じことを言われましたね。
「堀さん…わからない人にはわからないのです…」
「僕はね、特別扱いして欲しいなんて思っていないし、そんなこと言ったこともなかったのに…」
「ええ…堀さんの性格だとそうでしょうね…」
「なんかね…力が抜けました…」
「わからない人にはわかりません、そうゆうものです。そう思ってください…」
ずいぶんあとになってその上司から
「俺の姪っ子もさ…堀ちゃんと同じ状況になってね…」
「あの時はわるかった」
と言って頂きました。
僕は異動も1回しかせず、上長もほぼ数人と少ないのですが、その中でも一番行動力のある上司でした。
その上司さん、
その後私が物流に異動したあと、数か月後に物流の部長となり、
「堀ちゃんせっかく異動して離れたのにね」
とみなさんに言われました。
ですが今薬局でたくさんの人に手伝ってもらい運営していますが、その上司からは非常によい経験をさせて頂きました。
部下というか人との接し方から外部との交渉の方法までを勉強させてもらいました。
根は悪い人ではなかったのです。
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