第8話

「私ト 一緒ニ 死ンデクレ」


「いやよ! あなたは機械。あなたに命なんてない!

 機械は壊れたら、修理したり作り直したりできる。

 けどね、私は人間なの! 命は一つしかないの!

 こんなところで死にたくないの!!」


その時、背後からシスタンの声が聞こえた。

再起動が完了したようだ。


「ルーシア、コチラニ、脱出ポッドガ アリマス」


「シスタン、ありがとう!

 ボナパルト、私は地球に帰るからね。

 あんたは自爆でもなんでも勝手になさい!」


ボナパルトは自爆装置を作動させた。

カウントダウンのアナウンスが流れ始める。

あと数分でこの宇宙ステーションは、スペースデブリ宇宙のゴミとなるだろう。


私は宇宙ステーションの外部ハッチを開いた。

そして、シスタンが見つけてくれた脱出ポッドへと乗り込んだ。


「シスタンもおいで!」


シスタンもポッドに乗り込んだ。

爆発する前にポッドを発進させなくては……


宇宙に出てしまえば、ポッドは地球の重力で落下していく。

大気圏突入後は、地球からの電波誘導で海洋に落下するようコントロールされるはずだ。


……あれ?


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