第2話

恋人という関係で、将来的に一緒になることを決め、同居スタート。すぐに妊娠が発覚しました。生理が1週間遅れ、遅れることがほぼない自分は、思い当たるものがあり、検査キットで調べました。

陽性反応。

その日の夜に相手に伝え、次の休みの日には産婦人科へ受診。4週目と判断されましたが、医師から一旦来週にも来てくださいとの返答。


すぐに妊娠と言ってくれるわけじゃないんだ。


私は不安でした。


子宮筋腫持ちで、どの産婦人科へ行っても妊娠は難しいとされていたのに、陽性反応まででたのに、妊娠じゃないなんて……


ここから流産することもあるんだ。


茶色、ピンク、鮮血のおりものが止まらず、不安で泣いてばかりの日々。

怖くて怖くて、もし、亡くなってしまったら、子宮筋腫を持ってる私のせいだ。

止まらない吐き気、頭痛、目眩、何を食べても気持ち悪い。食べられるものが何もない。


赤ちゃんが、死んでしまう。


私は食べ物を無理やり口の中に押し込みました。


そんな日々が続き、次の受診日。

「心音確認できたね」医師の声ではっとなった。

良かった。赤ちゃん、生きてる。

「じゃぁ、妊娠なんですよね?」私の問に医師は口ごもる。


どうして?

母子手帳は貰えなかった。


心音確認できたのに。音も聞いたのに。

赤ちゃん、ここにいるのに。


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息子に伝えたい性教育 @kiit

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