第31話 お待たせしました
「お待たせしました」
何をどうしたらいいのか分からない。
「緊張しないで、ほらおいで」
穂信は私の横に横に座った。
ばんざーい。ばんざいをするとシャツを脱がされた。
「ブラじゃなくてキャミで良かった。ブラはブラでいいんだけど、私的フェチは後でショーツを取る方が好き。私も下以外は脱いで、こっちおいで」
そう言って穂信は私を倒して抱きしめた。
同じ匂いのはずなのに穂信の体から間違いなく今の自分よりいい匂いがした。穂信の体は柔らかく強く抱いたら折れてしまうくらいの危うさがあった。
「舐めていい?」
なめって、返す前に唇を人なぜ舌で触った。
「ちゅーされるって思ったでしょ? ちゅーよりエッチな事いっぱい勉強しようね」
「おでこくっつけると恥ずかしいね」
私はそうやってくっつける穂信の体を押し返そうとした。
「そーんな、弱い力で押しても無駄だよ。私の力の方がすごい強いもんね」
そう言って穂信は私の顔を指でなぞった。
「可愛いよね。お顔はぷにぷにだ。それをこうほっぺに舐めるよ」
「……な、なめ…るの」
リアルなざらざらした舌の感触がした。
「こんなに舐めるのは加奈だからだよ」
声のトーンが一気に低くなった。
「こう指先で首から肩にかけて、つーっとちょっと指の腹で引っ掻いて、爪もかかって腰がゾクゾクするでしょ?」
じゃ、本格的に首いこっか。そう言われて首が足になり、お腹になった。
「息を荒げて可愛いね。吸ってあげる。じゃ、次はチューかな? えいっ」
いつか公園でしたキス、口の中だけではなく、中のずっと深いところまで、頭が変になる。穂信でいっぱいになる。
「もう話せなくなったか。じゃ、私の本命のお胸さんと、あそこ。こんなに主張強いなんて生意気だな。えいっえいっ」
なんでそんなによゆうなの。わたしはもうよくわからない。
トロトロの頭に電流が走った。
「お、ここはすごくいいみたいだね。初めてにしては反応いいね」
「ほのぶが」
「ん? なになに?」
「穂信が触るから」
ほうほうなるほど、これは楽しめそうだ。
こういうことを寝る前に毎日した。三日目だと余裕も出てきて、「今日は私がやります」と、宣言して穂信がしたように唇を舐めたり、顔を触ったりお尻や胸に頭を触った。
どんなに丁寧に、そしてされたように弾いたり、わざと触らなかったりもしたのに、穂信は余裕そうに「ほらほらもっと来ないと気持ちよくないぞ」と、言って逆に押し倒された。
「初めてにしては上出来だけど、これでは私、気持ちよくならないな。次は私のターンね」
四時間のうち、私がタチでしたら、二十分。穂信がタチでしたら、二時間以上。いつもギリギリで気を失うことは無かった。
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