第4話  破局報告

 ひとみと破局したことを、弘にラインで報告した。


「そうか、それはよかった」


「今後は学校で関わることもない・・・・・・」


「と思う」を付け加えるのをストップした。確固たる意志を持たなければ、心のスキを突かれることになる。


「それでいい。あんな女と交際したら、地獄に落ちていくだけだ」


 死神クラスとまではいかなくとも、疫病神クラスは凌駕している。生きているだけで、たくさんの人間を不幸にする。


「他人を不幸にするだけの人間は、一定数存在している。そういう人間に引っかからないことは、生活するに当たって非常に重要だ」


「そうだな・・・・・・」


 巧はコーヒーを飲む。いつもは苦く感じられるブラックは、ほんのちょっぴりの甘みを感じられた。ミルク、砂糖なしであっても、全部を飲みきれそうだ。


「お前は元気そうだから、とっても安心した。明日も学校で会おうぜ」


「ああ。そうだな・・・・・・」


 電話を切ったあと、ブラックコーヒーを一気飲みする。今日に限っては、苦みを全く感じなかった。

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