第44話 他の転生者ばなし 爽 端流の場合


私、そう 端流はしるはいつも2番手だった、子供のから始めた陸上短距離走や幅跳びなど色々な種目で県大会ぐらいなら優勝できたのだが、国際大会クラスになると二位が限界だった、だから長距離に変更したのだがそれでもオリンピック銀メダルだった。


そして次の大会では種目換えをし百メートルやハードルその他で計6種目銀だった。


普通ならすごいことだが私的には負け犬でしかなかった。


世間はコロコロ種目変えるからだとか色々言っていたが、確かにその通りなのかも知れない。


でも一番前を走っていたかったのだ、だが年齢的にも次の大会が限界だと思う、7年後は29才になるので厳しいと思うだから次の大会に全てをかけねばならないどれにかけるのかそれが問題だ。


短距離も長距離もどちらもそれなりに得意なので難しい、瞬発力も持久力もあるからなぁー。


結局どっちにも決められず、全てまんべんなく練習をした、不思議とその年は調子もよく国際大会でも一位をとれることが多かったこれなら金メダルも夢でないと思っていたある日、私は死んだ。


これは悲劇か喜劇かという状況で私は逆に大笑いをしてしまった神の前でだ、不謹慎だがもう競技しなくていいと思ったり、結果出るのも怖かったのだ、それらから解放されたのだ。


自分でもこんな気持ちになるとは思わなかった、今ならわかるが金をとらねばと常に気を張っていたのだ、本当は走るのが好きなだけだったのに。


その事も神様に言うと向こうでは好きなだけ走ればいいし、走りたくなければ走らなくてもいいと言われた。


そして生きていく上で必要な能力や走るための力も貰えた、今なら普通に金とれる、もういらんけど(笑)


神様にお礼を言い向こうに飛ばしてもらった。


こっちでは、生活する上で走ることが多くある移動手段も馬車とかあるが有料だしね、メインの仕事は飛脚のようなことや伝達等をしている。


冒険者もしていて勝てないときは普通に走って逃げている余裕で逃げれます。


競技のための走りをやめ、生活するため生きるための走りがこんなに楽しいとは思ってなかった。


その為か心に余裕もでき、もし同郷の者に出会ったら助けてあげようと思えるほどだ。


まぁ~会えるかわからんけどね。


言葉とは力、思いとは力なのだ、それが分かるのはもう少し先の話である。

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