第23話 初めてのゴブリン討伐



近づいてくるゴブリン相手に先手をとろうとアイテムボックスから、取り出した小石を1番前にいる、ゴブリンの顔面に投げつけた!


ビューン 「ギャーッ」


狙ったところに見事に当たりそのままゴブリンは倒れた。


「グギャーー!キッキー!」


すると残りの二匹が怒ったのかさらに速さを上げて迫ってくる。


まだ投石する距離はあるけど、接近戦もしてみたいので剣を抜いて構えて待つ、ゴブリンは先についた方が奇声をあげながら持っていたこん棒らしきもので殴りかかってきた、それを盾で受けたが全く衝撃もなく止められた。


ひょっとして弱い?そう思えるほど軽かったのだ攻撃が!そう思ってる間にも自然とゴブリンの腹を蹴り飛ばしていた。


「グベッ!」


変な音をたてながら倒れこむ、その頃にはもう一匹のゴブリンが横に回り込んで持ってる短剣で刺しに来ていた、今度はそれを剣で弾き飛ばした。


その勢いのまま振り上げた剣を肩辺りに振り下ろした、「ズバン!」その音とともにゴブリンの体を斬り裂いた。


一撃で倒せた、さっきも思ったがゴブリンは弱い、それとも俺が強くなったのかな。

そう思いながらも腹を蹴ったゴブリンにとどめをさした。


少し遠くに倒れているゴブリンにもとどめを刺すために、近づくがすでに死んでいた。


「ふぅー」


一息ついたが人形の生き物を殺したことについての後悔も戸惑いもない。


他の魔物を殺したときも思ったことだが、こちらに来てからは少なくとも敵対するものに対しては何も感情が動くことはない、これが良いことなのか悪いことなのかは解らないが、少なくとも生きていくためにはいいことだと思うことにした。


何を思おうともここで生きていかなければならないのだから。

少なくとも冒険者をしていく上では討伐は欠かせないことだから。


それにこいつらは人を襲う、殺さなければ誰かが死ぬだけだ。

それなら俺が殺ってもいいはずだ。



そう、言い訳がましいことを考えている自分に気づいた。

やはり少しは思うことがあったのだろう。

でもそれだけだった。


それ以上は何も感じなかった。

少なくとも襲ってこないなら、むやみやたらには殺さないでおこう、何か必要なときにだけとしよう。


そう決めておく、そうしないと歯止めが効かなくなるかもしれないので、急に強くなり、戦うことになったのだから。


思えば昨日まで普通に何も傷つけずに生きてきたのだから。

でもこれからは違ういや応なしでも戦わねばね。


でも結構簡単に倒せたよね、先手を取れたとしてもだ、まぁ~でもランクEの魔物だしな、油断せずにいきますかねっと。


ゴブリンで使えるのは魔石ぐらいなので解体用のナイフで胸の当たりを切り裂き小さな石みたいなものを取り出す。


大量の血と内臓を見て少しくらっと来たが、気合いを入れてなんとか耐えた。


これも慣れだよね。

頑張れ、俺!

どうにか3体とも取り出せたので、これからどうするか考える、


討伐証明はカードに記録されるので必要ないし、なのでもう本来ならこのゴブリンの死骸に用はないのだけど、ごぶりんを餌に他の魔物を狩ることにした。


草原にも少しは、木が生えてるので近くにある木に登り少し待つことにした。


アイテムボックスからコップに水を移して飲んで暫く待っていると魔物の気配がしたから探知で調べた。ウォルフみたいだ、全部で6匹、少し多きもするけど、まぁ~上からだし奇襲だからなんとかなるでしょう。



なら先手必勝ということで上からウィンドカッターを放つ


「ギャオン」


数匹は仕留めたと思うけど、残りは下から吠えたり、木の上に登ってこようとしてきたので、下に飛び降りた。


シュッタ!


ウォルフ達が反応するより前に、始めて使うサンダーボルドを放つ!


手からやや黄色がかった光のような雷撃がウォルフ達を襲う、一瞬の事である。


ビリビリヅズババーン!


「「「ギャオゥーン」」」


凄まじい音と光に自分自身も少しびびってしまったが気づいた時には立っているウォルフは一匹もいなかった。


かなりの威力らしい、取り敢えずこれで戦闘は終わった、一方的だったけどやはり大きい狼に囲まれるのは少しびびる。


ウォルフの死体だが取り敢えず1匹だけ解体してみることに、本当は水場でやればいいのだか、水は魔法で出せるからここでする。


まずは血抜きだが電撃により血液が蒸発しており、今回はする必要がなかった。


腹をさばき臓物や魔石を取り出す、そして毛皮を剥ぎ、爪や牙も取り外していく、それを水で洗い流していった。


解体のスキルがあるお陰で簡単に終わったが、なければ普通に苦戦するだろう。


有って良かった。


「神様ありがとーーう!」

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