第17話 初めての武具屋



当分、町の中での依頼や採集の依頼を受けるつもりだけど、一応武具も見てみたかった。

その為に武具屋に行ってみる。


さっき通ったので場所は覚えている。

鍛冶も自分のところでおこなっているのか、煙突のある煉瓦作りの厳ついしっかりしたお店だった。


入ってみると、普通のおっちゃんがカウンターに立っていた。

ドワーフじゃなかった、ノンファンタジー!!


「いらっしゃい、何かいりようかい?」


「え~と、冒険者になったので一通り装備を揃えられたらと思いまして」


「予算はいくらぐらいだい。」


「3000ギルぐらいです。少ないですよね」


「うーん。少し厳しいかな。鎧は一番安くても4000ギルはするからね。なら皮で出来た丈夫な服にしとくかい。1000ギル程するけど今着てる服よりは余ほどいい!!なっ!」


「魔法付与された服だと!」

「何々、防御力と耐久力が高めてあるね、そこまで強い効果ではないが皮鎧ぐらいはあるな、それにズボンまでとはあまり見たこと無いね。」


「これはどこで手に入れたのだい、勿論言いたくなかったらいいけど」


「え~と、自分で付与しました」


「なんと、それは凄いね、付与魔法使いはかなり少ないからね、それに補助魔法も使えなければこうはいかない。」


「普通はもっといい装備に付けるものだが、それでも初期装備としては十分だね。」


「え~と何で付与ついてると分かりました?鑑定持ちですか?」


「ああ、武具鑑定を持っているからね。」


「武具鑑定?鑑定とは違うのですか?」


「違う違う、鑑定は特殊スキルで持ってる者少ないが武具鑑定は武具商人のジョブについたら覚えれるから結構メジャーだよ。」


あっ、これがジョブスキルというやつか、記憶に有った。


「それで、これなら胴装備はいらないからあとは靴だかこれにも付与入ってるね、なら靴も要らないとあとは兜かな。」


「兜は何か邪魔そうなのですが、必要ですかね?」


「まぁー有った方がいいと思うよ、でも邪魔になることはあるからね、なら、戦闘用の丈夫な帽子にしとくかい?」


「はい、それにしときます、いくらですか?」


「え~とこの辺りなら400ギルだね」


そう言いながら棚から皮で出来た帽子を持ってきてくれた。


「なら、それにします」


「あとは小手辺りだけど予算的には無理に要らないと思うよ。」


「だとしたらあとは武器だね、何にする?」


「剣がいいです、あと解体用のナイフも」


「ならこの銅の剣ぐらいがいいと思う、長さや重さ的にもね、あと値段も」


「解体ナイフはこれでいいだろう」


「剣が1500でナイフが150だね」


「となると残りは950ギルになるけど、その剣は片手剣だからもう片手で盾でもいっとくかい?」


「はい、それで」


「ならこの木の盾なら500ギルでいいから、それなら予算内におさまるよ」


「ならあと剣を腰に着ける物と投てき用のダガーもください」


「始めての剣だろうから剣帯はサービスでつけとくよ、ダガーなら1本100ギルぐらいだか5本ぐらいは有った方がいいと思うよ、それとダガーベルトも必要だね、こちらもおまけして500ギルでどうだい?少し予算越えるけど」


「それでいいです。まけてくれてありがとうございます」


「いや、なに初心者には親切にしとくもんだよ、装備無くて早死にされると、こっちも困るからね」


なるほどー。

でもおまけしてくれたのはこの人がいい人だからだと思うね。


そしてお金を払い、腰に剣とダガーを着け、帽子をかぶり、盾は邪魔なのでアイテムボックスに仕舞った。


そこでまた驚かれた、毎回これだと、めんどいし目立つからどうにかしないといけないね。


もう一度お礼を言って店を出た。


残りのお金は990ギルこれで鞄とか水筒とか必要なもの買えるかな、とりあえず売ってそうな店を探すとしよう。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る