第12話 冒険者になったー


「あの~何も書いてないんですが。」


受付嬢「そりゃそうさ、まだ何もしてないからね、血を1滴カードにたらしてくれるかい。」


そう言って針を渡してきた。


「あっ、はい。」


プスッ、指から少し血が出てきたのでカードの上に垂らした。

すると、どうしたことでしょう、カードに文字が浮き出てきたのです。

カードにはこう書いてあった。


 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

冒険者ギルド所属


ヴォード・オウガ 人族 21歳


職業 冒険者 レベル3 ランクG


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「え~っと、これはどういうことですか?」


受付嬢「ふふふ、最初はみんなびっくりするわよね」


「この板は、魔法が掛かっていて血により情報を読むんだよ、年齢やらレベルが上がったら勝手に更新していくんだよ。まぁ~ランクはこっちで更新するだけどさ。」


「へぇー凄いんですね」


受付嬢 「それでね、カードに使える魔法やスキルを追加することもできるけど、どうする?」


「え~と、どうした方がいいのでしょうか?」


受付嬢 「隠す理由があるなら載せなくてもいいけど、載せてると他の冒険者達と組む時とか楽だよ、あとは依頼主達に信頼されやすいよ。嘘は載せられないからね。」


「かわりました、全部でなくていいんですよね。」


受付嬢 「へぇーいくつもあるんだね。そうだね、隠し玉とか、冒険者には必要だからね。」


「やり方だけどカードを持って、のせたい情報だけ頭で思えばいいよ、それで載るからね」


「わかりました、やってみます」


どれを載せていいのか少し考えて、数個づつ載せてみようと思う。

もちろん普通のだけだよ。


ユニークは論外だし特殊も怪しい?

いや、鑑定はいいかも?

勝手に鑑定したり、知ってることぽろりと言ってしまいそうだしね。


鑑定あれば鑑定のせいに出来るからね。

心の中でえいやっと思いながらカードに情報を込めてみる!

その結果がこれだ。


 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

冒険者ギルド所属


ヴォード・オウガ 人族 21歳


職業 冒険者 レベル3 ランクG

魔法

土魔法2 水魔法2 回復魔法3 補助魔法1

アイテムBOX5

スキル

剣術2 格闘術2 解体1 探知2 採取3

特殊スキル 鑑定5

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「出来たみたいです。」


受付嬢 「ちょっとカードを見せてくれるかい、こっちの紙に写しておかないといけなくてね。」


おばちゃんにカードを手渡すなり、ギルド内に聞こえ渡るほどの大声をあげた。


受付嬢「あんた、これは凄い数だよ!数字こそそこまで高くないけど、回復魔法もあるし、アイテムBOXは知っていたけど5もあるとは。」


「鑑定5は凄い、持ってるものは少ない、冒険者でなくともどこでもやっていけるよ。何も前線に出て危険をおかすことはないんだよ。」


凄い勢いでまくりたてられた。


「あー、いずれはそうなるかもですが今は取り敢えず冒険者でやっていくつもりです。」


受付嬢「そうだったね。ごめんよ、あまりにも凄かったから、ついね。まぁ~うちとしては助かるのだけどね、優秀な冒険者が増えるのは」


おばちゃんはそういってる間にも書類らしい物を書いていった。


受付嬢「あれ、あんた家名持ちかい、レベルも低いし、それに21歳だったんだね、もっと若いかと思ったよ」


「えっと、家名持ちは珍しいんですか?」


受付嬢「そりゃそうだよ、家名を持ってるのは貴族様や大商人、元名家の人間ぐらいさ」


「あ~、私は貴族じゃないですよ、ただの庶民ですよ」


受付嬢「そうかい、でも賢そうな顔してるけどねぇー」「ああ、カードの説明をしていくよ、これは身分証明にもなるから失くさないようにね、再発行にはまたお金がかかるからね。」

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