自身を殺した長男へ

環

6月のあの日…あなたがあなた自身を殺したその日から4ヶ月がたちました。

母は生きています。

不思議ですね。母は元気に生きているんです。

相変わらず週に3日ほどのパートに出て、地域役員や同窓会役員として会議に出たりイベントを計画したりしています。今日は高校文化祭で同窓会ブースを開きキラキラ眩しい高校生たちと交流してきました。

あなたの葬儀を多くはない人数で済ませた後、自然ではないあなたの死を簡単に口にする事はできず、けれどあなたの死を誰にも知らせないのも違う気がして母はLINEのvoomを使って"友だち"にだけ知られるようにしました。死因を隠したまま…

そしてその後は、仕事でも役員の集まりでも母はいつも通り活動し他愛無いお喋りをしています。

誰もLINE voomの投稿について、あなたについては触れてきません。意外とLINE voomというのは見られていないのかもしれないとも思います。

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