17 テーマ:ハードボイルド

これで作ってね:ハードボイルド

主人公の過去:意思:逆位置

主人公の現在:厳格:正位置

援助者:創造:逆位置

主人公の近い未来:信頼:逆位置

敵対者:秩序:正位置

結末:節度:正位置


 主人公は特に望んでヤクザの道に踏み入れた訳ではなかった。両親はどちらも新しい関係を作り、主人公をほっぽり出して蒸発した。特に身よりも兄弟もいない、天涯孤独だった。道端でうずくまっていた主人公に声をかけたのが児童養護施設の職員だったなら、彼は無難な一生を終えただろう。しかし、主人公を拾ったのは、ヤクザの親分だった。


 主人公が親分に忠誠を誓うのに時間はかからなかった。同じ天外孤独の身でありながら、数百人の部下を従えて動かす存在に、主人公は腹心の部下として支え続けた。

 親分は曲がったことが嫌いだった。特に、麻薬に対しては並々ならぬ敵意を出していた。そして、主人公に麻薬を取り締まる組織のトップとして働くように命じる。親分に誰よりも付き従ってきた主人公は、親分がしてほしいことしてほしくないことのラインを完璧に見定め、街の麻薬をコントロールすることに成功した。


 そんな状況の中、親分の病気がひどくなる。にわかに後継者問題が浮上した。

 親分の息子である若頭か。それとも親分の意思が正確にわかる主人公か。


 そんな状況の中、主人公が実は親分に毒をもっているという噂が流れる。これは、後継者は正当なものにという親分の息子派が流した奸計であった。主人公の家から毒薬が出てきたと証拠を造られ、ヤクザ内の信頼が失墜していく主人公。


 そこに、主人公の側近の一人が今主人公が置かれている状況をそっくりそのまま親分の息子にやってやればよい、という策を打ち出す。そうして、主人公たちは親分の息子の館に潜入し、毒薬を仕掛ける。さらに主人公は、毒薬を仕掛ける際、不審な書類を見つける。それは親分の息子のDNA鑑定書であり、実は親分とその息子には血がつながっていなかったことがわかる。


 この書類をもって、屋形を脱出する主人公。そして、双方の言い分が同じの今、息子派と主人公派で全面抗争が起こる。全面抗争の中、主人公は親分の息子と決着をつけに、決闘を申し込む。ボロボロになりながらも主人公が勝ち、親分の息子が負けを認めることで抗争の決着がつく。


 抗争の終わりには、親分の息子は実は血がつながっていないことを明かし、血縁関係がいないのであれば、主人公が組織を継いでも問題ないと証明し、正式に主人公は組織のトップとなる。


 内紛の裏でシノギや掟の違反をおこなっている人間がいることを認識した主人公は、これまでの組織の規範を体現したやり方で裏の世界を牛耳っていく。というところで物語は終了

(29分)

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