それを打ち砕いてまで、作る価値はあるのか?

中村 青

第1話 これってどうなの? 物申したい! でもやめられない

 コンニチハ、中村青です。

 今回はちょっと物申したくてキーボードをカチカチ致しました。


 きっと読まれてる方は執筆者ですよね?

 最初に聞きます、皆様はどんな小説を書きたくて筆を取りましたか?


 ———自分はね、元々漫画家を目指していました。

 絵が好きで、物語を考えて妄想して……。一時は四コマ描いて、投稿したこともありました。

 期待賞みたいな、よく分からないので雑誌に名前は載ったけど、下ネタが酷いと突っ返されました。私の漫画よりも下品な漫画、連載されてますけどーって叫びたかったですが。


 まぁ、自分には絵の才能がなかったです。酷くデッサン能力がなかったんです。等身大を描くのがとにかく苦手で……顔のアップ、しかも個性のない同じような顔しか描けなかったから仕方ない。


 だから、漫画家は尊敬しています。あれだけのモノを締め切り守って作り上げている作家さんを尊敬します。


 そして次、小説を書くきっかけは……漫画にできなくても、この脳内の話を誰かに伝えたい! それがキッカケでした。


 当時の自分は決戦っていう関ヶ原を舞台にしたゲームにどハマりしていて……信長の野望みたいな奴です。声優もかっこよくて、大好きでした。

 特に宇喜多秀家っていう、兵力だけは一丁前の豊臣秀吉に寵愛されていた大名が好きでして……それから小説を書き始めました。

 最初はセリフばかりの地の文がない奴。

 でも楽しかったんです。自分の好きを権化したものが、たまらなく好きでした。


 そしてしばらくして……あのケータイ小説の金字塔、恋空ですよ。

 あれを見て携帯小説の世界に足を踏み入れました。


 ぶっちゃけ、当時の携帯小説って1話数百文字で、とにかく簡単な話だったんです。


 酷い話、適度にエロを入れて、最後には純愛……って流れにしたら、それで形になってたんですから。

 しかもエロって言っても、一文。やって、事後。

 そりゃー、詳しい描写も出来ないから仕方ないけど、これで満足する読者様はスゴいと思います。だって漫画なんかでも、ギリギリ攻めるの多いじゃないですか? 小説のR−15の壁……いつか詳しく語りたいですね。


 まぁ、何だかんだ……今はなろう系って言葉の通り、異世界テンプレだったり、主人公最強チート話、エロハーレム……分かりやすいタイトルが多いの何の。


 これだけたくさんのタイトルがある中、見つけてもらう為には仕方ないと思うけど、この超ロングタイトルってどうにかならないもんですかね……。

 実際に本になった時に、文字がズラズラ……しかも「最強」とか「溺愛」とかバーンと出てるの……あぁ、これを付けないと読まれないのかと思うとツラいです。

 私はもっと、センスの光るタイトルにしたい! 本当はしたい! 千歳くんはラムネ瓶の中を見た時は驚愕したもの! あ、でもアレもネット公開時には他のタイトルだったんですね。編集者と一緒に素敵なモノにしたんだと思うと、さらに感動する。


 なんかね……そういった良タイトルがヒットする中、虚しさを感じる自分がいます。

 いつの間にか「書きたい」から「読まれたい」に変わった自分が虚しいような……。それでも執筆者、作者の作品は、読者がいてこそなんですよ。


 きっと私もそっちを選ぶ、読まれたいを選ぶ!


 だから私が今、書いているのはこの話です。


「俺の屍を越えていけ」と言っていた師匠がダンジョン最下層で一目散に逃げたんですが? 俺が先に屍になってどうするんだ‼︎

 https://kakuyomu.jp/works/16817330659622518351


 魔物討伐最前線で戦わされる不遇の聖女、強面兵士に守られることになりました(一途な溺愛系との蕩けるほど甘い日々❤️)

 https://kakuyomu.jp/works/16817330663226248007


 媚び媚びー……うぅ……、完全に読まれたい気持ちが全面に出てる!

 正直、家族にも知人にも見せられません……! ひっそりこっそり書いてます。けど私はこの作品が大好きです! だから一人でも多くの人に読まれたくて、媚びてます!


 ………うん、千歳くんのように、出版の段階で変えて貰えば……今は仕方ない。そんな日が来るかは分からないが。


 きっとね、自作品を愛してる人ほど抵抗があると思うんです。

「こんなロングタイトルに負けてたまるかァー!」ってね。


 どっちが正解かは分かりません。きっと私は、本屋で並んでいたらセンスの光る作品を手に取ります。ただ無料で読むなら、分かりやすいエロを取ります。なぜなら私は下ネタが好きだから。手軽なエロは大好物です。


 需要と供給って……ネットの普及で作者と読者の距離が縮まった今、難しいなーって痛感しますね。

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