小っちゃいダンジョン ~お義姉さんは、SS配信者の代理をすることになりました。好き勝手動き回っているだけなのに伝説になってるようです~

とまと

第一章 ~初めてのダンジョン~

第1話 地球にダンジョンができたぁぁぁぁ!!!!けど

 地球にダンジョンが出現した。

 しかし、そのダンジョンは猫サイズだった。


「入口が小さくて入れません!」

 それは幸いなことで、人々が面白がって中に入る危険はなかった。

 ダンジョン研究で一歩先を行ったのは日本だった。

 災害時に倒壊した建物で人命救助探索ロボが役に立った。

 小さな入り口からダンジョンに探索ロボを入れ分かったこと。

「モンスターがいるぞ!小さいモンスターが!」

 スライムにゴブリンにオーク……ファンタジー小説に出てくるようなモンスターがダンジョンにはいた。

「うわぁぁ!探索ロボがやられた!」

 スライムに張り付かれて溶かされ、ゴブリンにぼこぼこに殴られ、オークに投げ飛ばされた。

「お、おおお!魔法、魔法だ!」

 ゴブリンメイジから放たれたファイヤーボールに小躍りする日本人。

 少し遅れて、アメリカがダンジョンにラジコン戦車に武器を装備して突入させていた。

「拳銃で撃ってもスライムは死なない」

「火炎放射は効果がある」

「物理攻撃も有効だ」

 アメリカの報告動画を見ながら、日本のSNSではいろいろと盛り上がっていた。

【スライム倒すなら核を破壊するのは常識だろ!】

【映像見る限り、餡子入り水まんじゅうみたいになってる餡子が核だよな】

【ってか、小さいダンジョンのスライムは小さいんだから、サイズも水まんじゅうじゃね?】

【やっべー、その辺の皿にスライム乗ってたら、水まんじゅうと間違えて食べちゃう自信ある】

【食べられるのか?】

【食べてみたいよな?】

【いや待て、探索ロボが溶かされるんだぞ?】

【酸系ってことだろ?じゃあ、アルカリで中和すりゃワンチャン】

【だな。蒟蒻芋を食べられるようにした日本人なめんなよ!】

【蒟蒻ってけっこう強いアルカリ性だろ?】

【ってことは、こんにゃくとスライムを混ぜた食べ物爆誕?】

 なぜ、食べる話になっているのか。相変わらずである。

 そんな中、中国のオークションサイトにダンジョンのドロップ品が出品された。剣だ。

【うおー!ドロップまで出るのかよ!】

【待て待て、本物とは限らないぞ?】

【だよな。……商品説明には、手を突っ込んでモンスターをやっつけて出た本物ですってあるぞ?】

【ダンジョン内部の写真もあるな。スマホを入れて撮影したのか?】

 みるみる値が上がり、最終的には億を超えた。

【えぐい】

【偽者だったら涙目】

【落札者がライブ配信するそうだぞ】

 結果。

 世界中でほぼ同時に叫び声が上がった。

「pieni!」

「小的!」

「yaying'ono!」

「маленький!」

「small!」

「小っちゃっ!」

 ダンジョンのドロップ品も猫サイズであった。

 それでも、世にも珍しいダンジョンドロップ品ということで世界各国の金持ちたちがこぞって手に入れようと競いはじめた。

 本物か偽物か分からないものも含め、小さなサイズの鎧や盾、小手に弓、杖にローブといろいろな物が出品された。

 ダンジョンに入ることはできないため、手を突っ込んだり、殺虫剤をばらまいたり、ガソリンをまいて火をつけたりした。突っ込んだ手にけがをしたり、頭を入れて抜けなくなって大騒動になったり。さらにはダンジョンの所有権で揉める地域もあった。日本では国がすべてのダンジョンを管轄し一般人が近づけないため争いはなかった。

 しかしながら、ドロップ品バブルはわずか10日で終わりを迎えた。

 何故なら、ダンジョン産出品は5日~10日ほどで消滅してしまうからだ。後の研究によれば魔素の存在するダンジョンの外に持ち出すと、魔素が切れると消滅するそうだ。

【そこで登場するのが魔石だろう!】

【そうそう、魔石から魔素を補えば消えない!】

【いや、魔石は出ないらしいぞ?】

【解体して取り出すパターンか?】

【解体したら素材も売れるな!】

【いや、ダンジョンの外に出したら素材も消えちゃうんだぞ?】

【3日も消えないなら十分食えるだろ!】

【おお!魔物肉!】

 相変わらず、なんでも食おうとするようである。




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勢いで書いた。……はっきり言って男性向けでも女性向けでもない。

かといって万人向けでもない。どちらかと言うと……

ダンジョン配信が読みたい人には邪魔な要素もあるし、恋愛物を読みたい人には邪魔な要素もあって……。

私だけが大好きで、私だけが楽しい!

読者置いてきぼりなのだ。

「我も同士ぞ!」と言う方がいらっしゃいましたらよろしくお願いします。

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