第82話 アップデート
私があの都市の迷宮を占領してから、1日経ってようやくログインできたことに喜びを感じながらアップデートの内容に目をやると、どうやら魔法名や戦技等の名前の大規模変更をしたらしい。
と言うのもどうやらここに掛かれている情報では、元々魔法名は凝った名前にする筈が、予定よりも遅れてアップデートと言う形で実装しようと言った感じの事で、今回のアップデートが行われたらしい。そして肝心の名前だが言うだけあって、本当に凝った名前にしてあった。
無属魔法
<結界魔法>
<血液魔法>
取り合えず今の私が使える魔法だけしか知れなかったが、これでこうなるともしかしたら本当に全ての魔法の名前が変わったと思っている。
「それにしても私のネーミングセンスが悪いか厨二思考が抜けきってないのか分からんが、これはこれでまぁまぁカッコいいな」
そう呟きながら取り合えず魔法を試してみる事にするまぁ名前が変わったからその記念にという訳だ。
「
それと同時に私が描いた魔法陣から飛び出てきた魔法は殆ど変わりはないが、名前を言ったら結構様になったと思っている。
「これからは魔法名だけは言っていくスタイルで行くか」
そう心に決めながら私は迷宮の管理機能を出す。取りあえずはこれまで出来なかった事をしていこうと思っている。それこそは迷宮が生成する魔力量の増加だ。
まぁこの機能自体は最初から解放されてたが、それ以上に魔力が足りないと言う状況のお陰で、これまで私は迷宮をただの雨風と太陽が凌げる地下通路程度にした思っていなかった原因だ。
「そもそも悪逆天神が死にかけたか何か必要なのかは知らんが、この迷宮を維持する最低限の魔力だけ残して、それ以外の魔力は、全て無くなっていたからなんだよなぁ~」
そう愚痴りながら取り合えず迷宮が生成する魔力量を増加するための基本中の基本は、生成された魔力を使ってのアップデートだ。
「まぁアップデートする程の魔力が無いからこれはただの無駄話だけど」
まぁ本命は支配領域の拡張による生成魔力の増加である。これで支配した領域が多ければ多いほど魔力生成量は強化され、領域自体を強化すれば更に生成魔力が増えると言う仕組みだ。
「まぁ物は試しだな」
それから初めて取り掛かったのは、都市の地下にある方の迷宮で、それと言うのもこちらの迷宮は、魔力生成量もかなり低くそれ以外にも殆どの魔力を謎の消費で無くなっているから強化するにはかなり最重要項目となる。
「まぁこの程度の魔力ならこの程度かな」
魔力を貯め始めたのがついこの間だからそれほど魔力は溜まってなく、それにこの迷宮もかなり強化してあるらしく多分ここを強化してもそれ程旨味が無いと思っていた。
それはそうと僅かに残った魔力と今こうしている間にも溜まっている魔力で、本拠地の迷宮の強化をするべく帰ってきた。
どうやらこの迷宮は、強化を殆どしていなくと言うかする魔力も無かったと言った方が正しいかな?まぁこの迷宮のボスが何を考えて何故悪逆天神に自身のスキルすらも捧げて、こうなったのかは知らないが、それもいずれ知るべきことだろうと感じながら取り合えず強化を始める。
そうするとこれまでとは、打って変わって迷宮の生成魔力量が少しだけ増えた。この調子で強化していったら悪逆天神に捧げる魔力も多くなって、それに加えてそれ以外にも色々出来るかもと思いながら妄想する。
「それはそうと戦闘特化よ」
「はいここに我が主よ何でもご命令下さい」
「お前たちも大分強くなっただろう?そんなお前たちに良い使命があるが聞くか?」
「我が主の御心のままに」
「それならば命令だ。魔物を狩ってその魔石をここに持ってくるのだこれまで以上になそれと繁殖特化は半死鬼をもっと増やせ。増えた半死鬼をお前たちの下に入れて、教育して人数を増やせこれは魔法型にも適応される。」
「「「了解いたしました」」」
《新しく汎用スキル<指令Lv1>を習得しました》
そんな新しいスキルの習得音声と共に三者が一斉に答えたのに気持ちよくなっている最中に唐突に私の気配感知Lv10が警報を鳴らした。
「こいつは不味い」
そう私の中の全てが感じ取った。
《汎用スキル<予感Lv1>が<予感Lv2>に上昇しました》
《新しく耐性スキル<恐怖耐性Lv1>を習得しました》
《耐性スキル<威圧耐性Lv1>が<威圧耐性Lv2>に上昇しました》
《新しく汎用スキル<思考加速Lv1>を習得しました》
《汎用スキル<演算処理Lv4>が<演算処理Lv5>に上昇しました》
私のスキルの内幾つかのスキルが唐突にレベルアップしたのと新しいスキルをかなり多く習得したの音声を聞いて、普段なら喜ぶんだろうが今はそんな風に考えていられる程私も呑気じゃない
目の前に現れたのは黒としか表現の仕方が無い人間なのかも怪しいと言うか絶対に人間ではありえない程の禍々しい魔力にバカげた魔力量それに加えて、私の中の魔物の意思が叫ぶ「この方は王に連なる者だ」...と
「貴様がここ最近勢力を作った者か?」
《耐性スキル<威圧耐性Lv2>が<威圧耐性Lv5>に上昇しました》
《耐性スキル<恐怖耐性Lv1>が<恐怖耐性Lv5>に上昇しました》
スキルレベルが一足飛びに上昇するほどの威圧感を前に多少上がっただけの耐性スキルでは秒と持たずその声を聴いた途端に私は恐怖の渦に囚われて気絶してしまった。
《新しく耐性スキル<気絶耐性Lv1>を習得しました》
そんな声は私の耳には届かなかった。そう私の耳には...。
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