第31話瞳君はパンが好きでお米が苦手・・・日本の味覚教育が必要なので、おにぎり講習会に。

トランペットパートの伊藤華奈、3年生です。

新音楽部や、区民オーケストラの練習もあって、楽しいです。

でも一番楽しいのは、瞳君を見ること。(可愛いから)

里香ちゃんとラブラブは認めます。(先輩として、二人の泣き顔は見たくないから)

二人のラブラブ姿も可愛いですよ。

お人形さんが、いちゃついている感じで、微笑ましく思います。


さて、いつのまにか、トランペットパートは学年関係なく、音楽室で、お昼を食べる習慣です。

(里香が、瞳君を誘って、だんだん増えた感じ)


その中で気が付いたのは、瞳君のお弁当が、いつもサンドイッチなこと。

美味しそうなんだけれど、お米がないんです。

だから、聞きました。

「ねえ、瞳君、どうして、ご飯でないの?」

(トランペットの他のパートの人も感じていたようで、瞳君の返事に注目しました)


瞳君

「お米は、イマイチ苦手で、家でもパンがほとんどです」


翔太君(同じ3年生で、次期学生指揮者)

「マジ?日本人なのに?」

敏生君(2年生)

「美佳先生も大変だなあ、それ」

(敏生君も瞳君のお母様美佳先生の弟子です)

里香ちゃん

「私もサンドイッチにするかな」

(おい!恋人として、日本人の味覚を教育しなさい!)


瞳君は、少し抵抗を見せました。

「パンは、パン焼き機があるので、自分で焼きます」

「お米だと、下手に食べると、こぼすから」


翔太君

「でもなあ・・・和風おかずでも、パンなの?」

瞳君

「抵抗ないです、ロールパンが多い」

敏生君

「お刺身でも?パンは合わないよ」

瞳君

「そういう時は、お刺身だけ食べて」

「パンはパンで食べます」


私(華奈)は、瞳君にお米の味を教えたかった。

(母の実家が、長野で米農家ですから)

「今度、おにぎりを持って来る」

「気合を入れて握るから、食べなさい」


里香ちゃんが、気がついた。

「華奈先輩・・・もしかして、あの究極の美味しい?」

敏生君もわかったようです。

「野沢菜のおにぎりですよね、あれは・・・絶品」

翔太君が提案をしました。(彼の指導力もナカナカです)

「みんなで握ってもいいかな、それも瞳君の教育」


トランペットパートは全員がOK。(瞳君は、シブシブだけど)

学園長にお願いして、調理実習室を借りて、おにぎり講習会を実施することになりました。

(学園長も、参加するようです)

(なかなか、ノリがいい人です)


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